評価制度Rating system
創業20周年を迎えた2020年に従来の評価制度から新しい評価制度へ刷新しました。
刷新に至った経緯と目的、評価の仕組みを紹介します。
評価制度刷新の経緯

これまでの評価制度では、上司、同僚からの評価と自分自身に対する評価という360度評価を軸に制度設計がされていました。創業10年程度の30人にも満たない組織だった頃は中途採用が中心でスタッフ全員の年齢、スキル、経験に大きな差が生まれにくく、職種や役職、年次などに限らず全員一律の評価項目で評価をおこなっていても問題はありませんでした。
公平性が高く感じられる評価制度ですが、創業20年を経過している現在においては、公平性が保たれず歪みが発生していました。スタッフ数が増加し、新卒採用を開始したことで、新卒1年目のスタッフと入社10年目のマネージャーが同じ項目で評価されることになってしまっていたのです。
そのため360度評価を廃止し、新評価制度としてGrowth Support型評価を取り入れました。個人の職種と成長ステージに合わせた評価項目を設計することで、何を伸ばせば成長でき、評価されるのかが可視化され、個々の成長につなげやすい評価制度を実現することができました。
評価の仕組み

職種ごとに4段階のグレードと成長ステージに合わせた評価項目を設計しています。
評価項目は「ミッション」「重要業務」「知識・技術・コンピテンシー」「勤務態度」の4つにカテゴライズされており、その中でも「ミッション」の遂行プロセス(ミッション・目標達成へどれだけ頑張ったか)の点数配分を他のどの評価項目より高く設定しています。
これは会社のミッションと強く紐付いた個人のミッション・目標を達成するために、「どれだけ頑張れたか」を評価することで、自分の行動が会社に対してどの程度の貢献につながっているかの意識付けにもなります。
ジーピーオンラインではチームで成果をあげることを大切にしています。また、デザイナーやエンジニア、総務などの成果だけでは評価がしづらい職種も多いため、「どれだけできたか」という成果軸ではなく、「どれだけ頑張れたか」というプロセス軸で評価がなされます。
評価シート
成長要素相関図
「ミッション」「重要業務」「知識・技術・コンピテンシー」「勤務態度」の4つの評価項目は、「ミッション」達成に必要な業務として「重要業務」があり、重要業務遂行のために必要なものが「知識・技術・コンピテンシー」であり、その3つの評価項目の土台に「勤務態度」があるという相関関係にあります。それらを表現したのが成長要素相関図であり、なぜこの知識・技術が必要なのか、それがどの業務に活かされ最終的に何のためになるのか、といった評価項目ごとの相関を知ることができます。

評価シート
「ミッション」「重要業務」「知識・技術・コンピテンシー」「勤務態度」の4つのカテゴリに対して評価項目があり、それぞれの項目ごとにウェイト(重要度)が設定されている評価シート。各職種×各グレード分の評価シートがあり、被評価者は自身の職種と成長ステージに合った評価シートを用いて評価されます。

グレードとコース
「エントリー」「スタンダード」「エキスパート」「マスター」の4段階の各グレードと「マネジメントコース」「スペシャリストコース」の2種類のコースが設けられています。
グレードにはそれぞれの昇格基準を設けており、昇格難易度と比例して給与面に違いが出るようになっています。

(例)プロデュースグループの場合

目標管理制度
会社の定めた事業ミッション・目標に沿って、個人のミッション・⽬標を設定し、それらの達成を促すことで組織全体の成長促進を図る制度。各個人の目標管理シートを用いながら、目標達成に必要なアクションプランを自身で作成。上司との月に1回の1on1ミーティングを行いながら、上司の伴走のもと達成を促す仕組みとなっています。これらはGoogleやメルカリなどの企業が採用しているOKR(Objectives and Key Results)という目標管理の仕組みを参考にしています。
また、自分の立てたミッションと目標達成に向けたプロセスは評価基準として扱われ、評価シートの4つのカテゴリのひとつ「ミッション」を評価する際の参考材料となります。
POINT
- ミッションピラミッド(会社の目標に沿った目標設定)を導入
- 個人の目標設定は全社に公開
- 年間⽬標と四半期⽬標とがあり、四半期ごとの⽬標設定⾯談にて目標を設定
- 目標進捗確認面談の頻度をあげ、目標の形骸化を防止
- 定量的な目標だけでなく定性的な目標(OKRの仕組みで言うところのObjectivesであり、
ジーピーオンラインではミッションと呼称)も設定
評価方法
- 評価シートをもとに自己評価をおこないます。
- 評価シートをもとに上司(リーダー・ヘッド・チーフ・マネージャー)による評価をおこないます。
※上司は部下の自己評価の結果に無意識化で引っ張られないように、自己評価を閲覧せずに実施します。 - マネージャーによる評価会議(社長、役員、全マネージャが出席)にて各部署ごと、各評価者ごとの⽢⾟調整をおこないます。
- 最終決定はマネージャー評価会議でなされ、評価の属⼈性を最⼩限に抑え、適正な評価をおこないます。
フィードバック面談

最終決定された評価は、評価者と被評価者での1on1面談にて、フィードバックされます。評価フィードバックシートを用いながら、GOOD&MOREの視点で伸ばすべき点と改善すべき点を明文化しアドバイスすることで、被評価者の成長へとつなげます。
評価フィードバックシート
評価について自己評価と上司評価とのギャップがあった評価項目すべてを明文化するシート。 自己評価と最終評価のギャップがある評価項目について説明をおこなう「最終評価(上司評価)のフィードバック」とさらなる成長を促進するための「次回に向けてのアドバイス」の2部構成になっています。

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