こんにちは、ジーピーオンラインのおおしろです!
Webサイトへのアクセスを増やしたい、もっと成約率を高めたいということであれば、ユーザーの流入経路を把握してみると戦略が立てやすくなります。「参照元」「メディア」という指標を使えば、Googleアナリティクスでユーザーがどこから自社のホームページに入ってきたかということが分析できるようになります。
今回は参照元について詳しくご紹介します。
※この記事は一部ユニバーサルアナリティクス(UA)を前提に解説しています。
GA4の内容へ更新されるまで、しばらくお待ちください。
GA4の記事一覧へ
もくじ
- Googleアナリティクスの参照元とは
- メディアとの違い
- 参照元・メディアでより詳細な分析が可能
- Googleアナリティクスで参照元・メディアを確認する方法
- 販促キャンペーンにパラメータを付与して計測しよう
- まとめ
Googleアナリティクスの参照元とは
Googleアナリティクスには「参照元」という指標があります。その名の通り、ユーザーが何を参照してWebサイトに入ってきたのかを表します。
多くの方は検索エンジン(GoogleやYahoo!など)や別のサイトのリンクなどを経由して目的のサイトを訪問します。むしろブックマークからアクセスする、URLを直接入力してアクセスするほうが稀なケースかもしれません。もちろん、あなたのホームページにも検索エンジンやリンク、広告など、さまざまな入り口が存在していることになります。参照元を見れば、ユーザーがどの経路をたどってサイトを訪れているのかがわかります。
参照元の例として以下のようなものが挙げられます。
- google…検索エンジン「Google」からの流入
- yahoo…検索エンジン「Yahoo!」からの流入
- baidu…検索エンジン「百度」からの流入
- facebook.com…SNS「Facebook」からの流入
- ja.wikipedia.org…サイト「ウィキペディア」からの流入
もちろん、これ以外にも無数の参照元が存在します。たとえば、Googleの検索結果画面からサイトを訪れた人が10人いれば、参照元の「google」のユーザー数は「10」となります。ウィキペディアに貼られていたリンクから5人訪れた場合、「ja.wikipedia.org」のユーザーは5です。
このように、流入経路別にアクセス数や直帰率、ページセッション、コンバージョンなどのデータが見られるのです。たとえば、特定のサイトから流入してきたユーザーのコンバージョン率が高ければ、そのサイトからのアクセスが増えるような施策をおこなえば、よりコンバージョン数が向上し、利益アップにつながる可能性があります。
メディアとの違い
参照元に似たような指標として「メディア」が挙げられます。これもユーザーの流入経路を示す指標です。参照元は「Google」「ウィキペディア」というように、具体的な検索エンジン名もしくはサイト名を表す指標でした。メディアはその流入経路がどんな媒体なのかを表します。以下のような分類があります。
メディア名 | 意味 | 例 |
---|---|---|
organic |
検索エンジンからの流入 |
GoogleやYahoo!などの検索結果画面 |
referral |
検索エンジン以外のサイトからの流入 |
ウィキペディアのリンク、 FacebookなどSNSのシェア画面、 個人ブログからのリンクなど |
cpc |
リスティング広告や |
Google広告、Yahoo!広告、メルマガなど |
(none) |
直接アクセス |
ブックマークからのアクセス、 URLを直接記入してアクセスした場合など |
つまり、「メディア」という大きな枠があり、その中に「参照元」という個別の具体的な要素が存在すると考えるとわかりやすいかと思います。たとえば、Googleの検索結果画面からユーザーがアクセスした場合、大枠であるメディアは「organic」となり、参照元は「google」となります。
検索エンジンや広告など媒体別のアクセスが知りたい場合は「メディア」、検索エンジン名やサイト名など具体的な経路を知りたい場合は「参照元」を見ることで、それぞれのデータを確認することができます。
参照元・メディアでより詳細な分析が可能
参照元とメディアという2つの指標の意味については理解できたかと思います。Googleアナリティクスではそれぞれ個別に確認することができます。前述のとおり、メディアを見ればどんな媒体からユーザーが流入したのかがわかります。参照元を確認すれば具体的な検索エンジン名やサイト名がわかります。しかし、両方を確認しておかないと情報が十分に得られません。
たとえば、メディアで「organic」からの流入があったとしても、参照元を確認しなければそれがGoogleからのアクセスなのか、Yahoo!からのアクセスなのかがわかりません。逆に参照元で「google」とあっても、メディアを確認しなければそれが自然検索によるものなのか、リスティング広告によるものなのかがわかりません。
特に参照元だけを見て判断するのは危険です。「google」からの流入が増えていて「SEOで順位が上がった」と思い込んでいても、メディアで見てみると「cpc(広告)」でのアクセスがほとんどで、実は検索順位は上がっていないというようなケースがよくあります。そのままSEO対策をおこなわなければ、アクセス数も増えていきません。このように、見るべき指標を間違えると誤った判断をしてしまうリスクがあります。
そこで重要なのは参照元とメディアを組み合わせて確認することです。Googleアナリティクスの「参照元/メディア」では参照元とメディアの両方を確認することができます。同じGoogleからのアクセスでも、「google/cpc」であればGoogle広告から、「google/organic」であればGoogleの検索結果からアクセスがあったことがわかります。
このように、参照元とメディアの両方を確認することで、正しい判断と正確な施策立案につながります。
Googleアナリティクスで参照元・メディアを確認する方法
それではGoogleアナリティクスで参照元・メディアを確認する方法をご紹介します。
手順は非常にシンプルです。Googleアナリティクスのホーム画面の左側のサイドメニューに表示されている「集客」をクリックし、「すべてのトラフィック」の階層にある「参照元/メディア」を選択すればデータを確認することができます。
他の分析画面と同じように、参照元・メディアごとにユーザー数やセッション数、直帰率、コンバージョンなどのデータを見られ、マーケティングに役立てることができます。プライマリディメンションの「参照元/メディア」を選択すれば参照元とメディアの両方を、「参照元」では参照元のみを、「メディア」はメディアのみを確認することができます。
前述のとおり、メディアもしくは参照元のどちらかしか見ていないと判断を誤る可能性もあります。まずは「参照元/メディア」を確認して、詳細に分析したい場合はそれぞれの指標を確認するのがおすすめです。
販促キャンペーンにパラメータを付与して計測しよう
広告やメールマガジン、SNSなどで販促キャンペーンをおこなう場合は、設定する、あるいは記載するURLにutmパラメータを付与しましょう。たとえばメルマガでパラメータをつけずにリンクを設定すると、そこから流入したユーザーはGoogleアナリティクス上で「(direct) / (none)」と扱われてしまいます。この状態ではせっかくキャンペーンをおこなっても流入元を特定することができず、効果測定がしづらくなってしまいますが、utmパラメータを付与することで、Googleアナリティクスで参照元やメディアを測定することができます。
たとえば、春のキャンペーンのメルマガを5本送信するとしましょう。その4本目のURLには以下のようなパラメータ付きのURLを記載します。
https://example.com?utm_source=news4&utm_medium=email&utm_campaign=spring-summer
上記のパラメータでは「utm_source」は参照元、「utm_campaign」はメディアになります。仮に上記のパラメータ付きのURLにアクセスした場合、Googleアナリティクス上では参照元が「news4」、メディアは「spring-summer」と表示され、春のキャンペーンの4本目のメルマガからアクセスがあったことが特定できます。
このように、パラメータによって任意に参照元とメディアを指定することも可能で、販促キャンペーンの効果測定もしやすくなります。このutmパラメータの設定方法についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
【関連記事】Googleアナリティクスのパラメータの設定方法|手動と自動に分けて解説
まとめ
流入元を把握することで、SEOや販促キャンペーン、広告などの効果測定がしやすくなり、それにもとづいて戦略を立てることでコンバージョン率や数を増やすことにもつながります。しかし、正しく分析をおこなうためには参照元やメディアに関してしっかりと理解しておく必要があります。今回の記事を参考にして、自社のサイトがどのような経路でアクセスされているか調べてみましょう。
WRITERおおしろ広報
Webサイトの解析や広告運用など、Webマーケティングに関する記事を執筆していきます。