こんにちは、ジーピーオンラインのさえです!
Webサイトを運用していると、新規訪問の数はどれくらいか気になる方は多いのではないでしょうか。Googleアナリティクスでは訪問者を訪問回数によって分けたディメンションに「新規」「リピーター」というものがあります。しかし、カウントの方法を正しく理解できていない方は実は少なくありません。この記事では、「新規」「リピーター」の意味とカウント方法、Googleアナリティクスでの見方を丁寧に解説していきます。
※この記事は一部ユニバーサルアナリティクス(UA)を前提に解説しています。
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もくじ
Googleアナリティクスの新規・リピーターの意味とは
Googleアナリティクスでは、過去2年間で初めてWebサイトに訪問したユーザーのセッションを「新規」、過去2年間で2回以上訪問しているユーザーのセッションを「リピーター」と定義します。つまり、Googleアナリティクスのレポートで指定した期間に関わらず、数値は過去2年間のセッションのデータによって算出されます。
Googleアナリティクスで新規・リピーターを確認する方法
Googleアナリティクスで新規とリピーターを確認するには、「ユーザー」レポートから[行動]を開き、「新規顧客とリピーター」をクリックします。
ここで表示されているユーザータイプの「New Visitor」「Returning Visitor」は過去2年間のブラウザのCookieに保存されたセッションのデータを参照して判別しています。一方、集客の指標「ユーザー」「新規ユーザー」は右上で指定した期間(ここでは2022年1月14日から2022年1月20日)の間で集計した数値です。
セグメントを追加して見る方法
「新規」と「リピーター」に分けて解析をしたい場合は、セグメントを使用するのが便利です。手順は以下の通りです。
- 見たいレポートを開く
- [+セグメントを追加]をクリック
- 「新規ユーザー」と「リピーター」を選択
- [適用]をクリック
見たいレポートを開く
まずは新規とリピーターで比較したいレポートを開きます。ここでは「行動」レポートから[サイトコンテンツ]を開き、[ランディングページ]レポートを選択しました。
[+セグメントを追加]をクリック
右上の「すべてのユーザー」の隣にある[+セグメントを追加]をクリックします。
「新規ユーザー」と「リピーター」を選択
あらかじめ指標が作られているので、「新規ユーザー」と「リピーター」を選択します。
[適用]をクリック
[適用]をクリックして設定完了です。
上記のように画面が変わります。青線がユーザー全体、オレンジがリピーター、緑が新規ユーザーの推移です。全体のうち新規ユーザーの割合が高く、セッション数の増減に比例してグラフが上下していることが分かります。
表では、それぞれの詳細な数値をみることができます。/homeは他のページよりもやや新規セッション率が低いことが分かります。このように、特定のページを閲覧しているユーザーが初回訪問のユーザーなのか、過去に訪問したことのあるユーザーなのか、その割合などをみながら現状把握と次のアクションを考えていきましょう。
「新規」は「新規ユーザー」ではない?
「新規」と「リピーター」を理解する上で混同されやすいのが「ユーザー」という指標の考え方です。ユーザーは指定の期間中であればセッションが切れても同一のユーザーとして数えられ、デバイスの切り替えや別のブラウザでの閲覧、流入経路の変更などが発生した際に別のユーザーとしてカウントされます。しかし、「新規」「リピーター」の考えではセッションが切れればブラウザの切り替え等が発生していなくても、再開されたセッションでは「リピーター」と数えられます。
上記のように、異なる指標である「ユーザー」や生身の人間1人として考えると誤解が生じるので注意が必要です。
新規・リピーターを理解する大事なポイント
「新規」「リピーター」を理解する上で、まず押さえておきたいポイントは以下の2点です。
- 新規かどうかはセッションベースで判断される
- 過去2年間のCookieのデータを参照して判断される
この2点が理解できれば、これまでご説明してきた内容を整理することができます。まずはこの2点を覚えてみてください。
新規・リピーターの数え方
これまでご説明してきた内容を図解しながら、さらに「新規」「リピーター」の理解を深めていきましょう。過去2年間に訪問したことがないAさん、Bさんが下記のようにWebサイトを訪問した際の「新規」「リピーター」のカウントは以下のようになります。
※ここでは「新規顧客とリピーター」レポートと同じように「New Visitor」、「Returning Visitor」と表記します。「:」横の数字が各人の合計カウント数です。分かりやすくするため、1日あたりの閲覧行動は1セッションのみとします。
Aさんの場合
Aさんは1月29日(月)に過去2年間で初めてWebサイト訪問し、1月30日(火)も連続して訪問しています。セッションの数え方により、ページ遷移やWebサイト上でのアクションがないまま30分経過するか日付が変更する際にセッションが切り替わるため、1月30日(火)の閲覧はReturning Visitorとして数えられます。
また、5日後の2月4日(日)には別のデバイスから訪問しているので、これはNew Visitorとしてカウントされます。もし過去2回と同じPCからアクセスしていれば、ここはReturning Visitorとしてカウントが2になります。
Bさんの場合
Bさんは過去2年間で初めて1月30日(火)に訪問したあと、同じPCで3日連続訪問しています。この場合は30日(火)の初回訪問だけがNew Visitorとなり、後の2日間の訪問はReturning Visitorとなります。セッションベースで数えるので、1/31日(水)、2月1日(木)は別の訪問とみなされ、カウントは2となります。
AさんとBさんを合わせてみた場合
AさんとBさんの行動を合わせた1月29日(月)から2月4日(日)のNew Visitorは、Aさんが2、Bさんが1カウントされるので「3」となります。Returning Visitorは、Aさんが1、Bさんが2で「3」となります。
2月1日(木)から2月4日(日)でみた場合、New VisitorはAさんのカウント1、Returning VisitorはBさんのカウント1が該当します。集計期間ではなく過去2年間の行動を元に判別するため、Bさんにとって2月1日(木)が2月に入って初めての訪問であってもNew Visitorとは数えられません。
新規・リピーター分析はサイト改善のポイントに
知ると意外と複雑なセグメント、「新規」「リピーター」について解説してきました。セグメントや指標を正しく理解するのは難しいですが、Webサイトの現状を理解して改善するには大事なポイントになります。ぜひ理解を深めて今後のマーケティング施策にお役立てください。
WRITERさえ Webマーケーター
制作会社で営業・Web広告運用を経験したのち、2019年にジーピーオンライン入社。SEOやアクセス解析を中心に知識やノウハウを発信していきます。