こんにちは、ジーピーオンラインのケンです!
SEO対策を実施する上で気を付けなくてはいけないのは、不正にSEO評価を得るブラックハットSEOという手法です。掲載順位を決めるアルゴリズムの穴を狙って打つ施策で、以前は一定の効果がありましたが、現在ではアルゴリズムがアップデートによりペナルティの対象とされます。
そんなブラックハットSEOについて、
「ブラックハットSEOとは何か」
「どんな行為が当てはまるのか」
「自社のSEO施策がブラックハットSEOでないか確認したい」
上記のような課題が生じるかと思います。
本記事では企業のWeb担当者さまへ向けて、絶対に使用してはいけないブラックハットSEO対策10選を紹介します。
もくじ
ブラックハットSEOとは
ブラックハットSEOとは、Googleのガイドラインに背いて検索エンジン上位表示を目指す手法です。Googleの品質に関するガイドラインでは「掲載位置を上げるための不正行為をしない」といった基本方針を掲げています。このガイドラインで不正行為として定義している「自動生成コンテンツ」「隠しテキスト」などの手法が、ブラックハットSEOと呼ばれているSEO施策にあたります。
これらはアルゴリズムで検出できない不正行為でしたが、数回のアルゴリズムアップデート経て、GoogleはブラックハットSEOに対して厳しいペナルティを与えるようになりました。
<参照サイト:ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン) | Google 検索セントラル>
ブラックハットSEOは違法?利用してはいけない理由は?
ブラックハットSEOを利用した場合、Googleからスパムサイトと見なされ、ペナルティの対象になります。もしペナルティが課されると、コンテンツの検索順位が圏外になる、または、インデックスしたコンテンツデータが削除されるといったことが起こります。
ブラックハットSEOを利用してはいけない理由を、下記2点に分けて詳しくご紹介します。
- トラフィックとコンバージョンに悪影響を与える
- ユーザーエクスペリエンスが低下する
トラフィックとコンバージョンに悪影響を与える
ブラックハットSEOを利用すると、トラフィックとコンバージョンに悪影響があります。もしGoogleからペナルティを受けて検索結果に表示されなくなると、トラフィックがゼロになります。流入がなくなるため、そのページから発生していたコンバージョンも見込めません。
これを補填するためにWeb広告などを出稿しても、ブラックハットSEOを使用したランディングページは低品質なコンテンツとなるため、配信効率が悪くなることも予測されます。その分、コンバージョン獲得に一層費用がかかるので、企業全体のマーケティングコストに悪影響を与えるリスクもあるでしょう。
ユーザーエクスペリエンスが低下する
ブラックハットSEOを利用すると、ユーザーエクスペリエンスが低下します。ユーザーエクスペリエンスとは、ユーザーがWebサイトを使用するときの体験の総称です。Webサイトの「操作性」「視覚要素の安定性」などが当てはまります。
基本的にブラックハットSEOはユーザーではなく、Googleのガイドラインに違反した方法で、検索エンジン向けにコンテンツを最適化する手法です。そのため、被リンクを集めたりキーワードを盛り込むことばかりに注力してしまい、中身がなく読みづらいコンテンツになることが多くあります。
有益ではない低品質で使いにくいサイトにユーザーは集まらないので、結局は継続的な流入もコンバージョンの獲得も期待できません。
ホワイトハットSEOとは
ホワイトハットSEOは、ブラックハットSEOと反対の手法、つまりGoogleのガイドラインに準じたSEO対策のことです。ウェブマスター向けガイドラインでは下記内容が定義されています。
- Googleがページを検出できるよう手助けする
- Google がページを理解できるよう手助けする
- 訪問者がページを利用しやすいよう手助けする
これに加え、Googleが定義している「不正行為」以外の方法でコンテンツを作成するのがホワイトハットSEOです。
ブラックハットSEOは現代では通用しない
ブラックハットSEOは、2000年代の検索エンジンのアルゴリズムの精度が不十分な時期に流行した方法です。現代では通用しない手法となるので、利用しないようにしましょう。
Googleは、2016年までにペンギンアップデートやパンダアップデートなどのブラックハットSEO対策を講じましたが、該当するコンテンツの排除には至りませんでした。代表的なのが低品質なキュレーションサイトの乱立です。
これを踏まえて、2017年2月に日本語検索の品質向上を目的とした大型アップデートを実施しています。アップデートを通してWebサイトの品質の評価方法に改善を加えたため、ブラックハットSEOを活用して作成された低品質なコンテンツの掲載順位を下げることに成功しました。
上記のような歴史を経て、ブラックハットSEOを実施しても掲載順位は上がらなくなりました。
<参照サイト:日本語検索の品質向上にむけて | Google 検索セントラル ブログ>
絶対に使用してはいけないブラックハットSEO10選
絶対に使用してはいけないブラックハットSEO10選を具体的に紹介します。
- キーワードの乱用
- 隠しテキスト
- 自動生成
- コピーコンテンツ
- 外部リンクの購入
- 代替タグへのキーワードの乱用
- スパムコメント
- クローキング
- ワードサラダ
- 悪意のある動作を伴うページの作成
キーワードの乱用
Webページ全体に不自然にキーワードを含める手法は、ブラックハットSEOとなります。
キーワードの乱用の具体例は下記の通りです。
- 実質的な付加価値のない電話番号の羅列
- 市町村名や都道府県名を羅列したテキストのブロック
- 同じ語句を不自然に繰り返すこと
キーワードの乱用はSEO的に効果がないとGoogleも発表しているのでので控えましょう。また、対策キーワードを含んだコンテンツが自然な文章になっていないかの確認も忘れずにおこなってください。
<参照サイト:無関係なキーワードとキーワードの乱用 |Google検索セントラル>
隠しテキスト
検索エンジンのみに情報を伝える隠しテキストもブラックハットSEOです。
隠しテキストの具体例は下記の通りです。
- 背景とテキストに同じ色を利用する
- CSSを使用してテキストを画面外に設置する
- フォントサイズを0にする
上記のようにユーザーには見えない隠しテキストを使用すると、Googleから偽装行為と見なされるので注意が必要です。
<参照サイト:SEO への影響: 隠しテキストと隠しリンク |Google検索セントラル>
自動生成
自動作成ソフトでWebサイトのコンテンツを量産するのもブラックハットSEOとなります。
自動作成ソフトで生成されたままのコンテンツは、文脈が不自然になるなど、ユーザーの役に立たないコンテンツになる傾向があります。そのため、Googleから低品質なコンテンツと判断される可能性があります。
<参照サイト:自動生成されたコンテンツ|Google 検索セントラル>
コピーコンテンツ
他のWebページをまるまるコピーする行為もブラックハットSEOです。複数のWebサイトに同一のページがある状態になり、重複コンテンツと見なされればペナルティの対象になります。コピーコンテンツに関しては、SEOのアルゴリズムの観点だけでなく、剽窃や盗用という観点からも避けるべき行為です。
また、翻訳ツールを活用した行為もブラックハットSEOになる可能性があります。例えば、海外のコンテンツを翻訳ツールを使い日本語に変換して、そのまま公開するといった手法です。翻訳ツールを使用したかどうかではなく、翻訳後の文章が日本語として不自然になっていると、低品質なコンテンツと判断される可能性があります。
外部リンクの購入
外部リンク購入もブラックハットSEOです。Googleの検索エンジンでは、被リンクの多いWebサイトに対して、ユーザーからの信頼度が高いと判断し評価を上げます。これはその仕組みを利用して有償で被リンクを得る手法です。
Googleのガイドラインでは、下記のような方法で外部リンクを取得するのを禁止しています。
- 外部リンクの売買
- 過剰な相互リンク(リンクする代わりにリンクしてもらうなど)
- 自動プログラムを使用して自社サイトへのリンクを作成
Google検索結果でのサイトのランキング操作を目的としたリンク取得は、ガイドライン違反となるので注意が必要です。
<参照サイト:リンク プログラム | Google検索セントラル>
代替テキストへのキーワードの乱用
代替テキスト(altタグ)へのキーワードの乱用もブラックハットSEOです。
代替テキストはコンテンツ内の「画像」の意味を説明するテキストです。画像がエラーで表示できない際などでも、代替テキストを設定しておけばユーザーに画像の情報を伝えられます。
また、検索エンジンのクローラーに対して、画像の情報を正確に伝える役割もあります。そのため、画像に関係のないキーワードまで代替テキストに大量に盛り込むと、検索エンジンのクローラーが正確に情報を取得できずマイナス評価になるリスクがあるということです。
スパムコメント
第三者のブログなどに、投稿内容と関係のないコメントやリンクを残すのもブラックハットSEOです。コメントにリンクを貼り付けて被リンクを獲得する行為は、Googleのガイドライン違反となるので注意が必要です。
また、コメント欄を設置しているWebサイトの場合、自社がスパムコメントの対象になるリスクもあります。スパムコメントが自社サイトに投稿されると「Webサイトの一部に低品質なコンテンツがある」「スパムによってユーザーに不快を与える」という理由から、自社サイトの評価が下がることがあります。そのため「スパム対策ツール」や「コメント欄を定期的に確認する」などの対策も必要です。
<参照サイト:コメントスパムを防止する方法 | Google検索セントラル>
クローキング
ユーザーに提供しているコンテンツとは別のコンテンツを検索エンジンに認識させるクローキングもブラックハットSEOです。
クローキングの具体例は下記の通りです。
- ユーザーには画像のページを表示して、検索エンジンにはキーワードが大量に含まれるHTMLを表示する
- 不正なリダイレクトにより検索エンジン向けとユーザー向けの転送ページで分ける
上記のような施策は、Googleのガイドラインに違反したものと見なされるので注意が必要です。
<参照サイト:クローキング |Google検索セントラル>
<参照サイト:不正なリダイレクト |Google検索セントラル>
ワードサラダ
文法としては正しいが意味が破綻しているワードサラダもブラックハットSEOです。対策キーワードをたくさん埋め込んだ下記のような文章がワードサラダとなります。
テレワークについて本記事で紹介しています。働き方改革の一環として、テレワークを導入する企業が増えています。しかし、テレワークは「コミュニケーションが取り辛い」などの課題が生じるのがテレワークのデメリットです。そんな方は、このページでテレワークについて学びましょう。テレワークについて知りたい方必見です。
上記文章は文法としては間違っていませんが、キーワードを詰め込み過ぎて不自然な文章になっています。以前までの検索エンジンでは、文章が不自然かどうかを判断できないため、ワードサラダは多用されていましたが、現在はスパムと判断されるため使用しないようにしましょう。
悪意のある動作を伴うページの作成
悪意のある動作を伴うページの作成もブラックハットSEOです。悪意のある動作を伴うページとは、Webサイト上でユーザーの予想とは異なる動作をするコンテンツです。
具体例は下記の通りとなります。
- コンテンツの位置を操作して、ユーザーが特定のボタンをクリックすると実際には別の部分をクリックしたことにする
- ページ上の既存の広告を別のものに置き換える
- ダウンロードページにて、ユーザーが意図しないファイルもダウンロードさせる
- ユーザーの同意を得ずにブラウザのホームページや検索設定を変更する
上記のようなページ作成もGoogleのガイドラインに違反したものと見なされるので注意が必要です。
<参照サイト:悪意のあるウェブサイトとリンク |Google検索セントラル>
ブラックハットSEOを報告する方法
最後に、ブラックハットSEOを報告する方法について紹介します。
現状、Googleのアップデートにより、ブラックハットSEOで上位表示を獲得しているWebサイトが軽減しましたが中には、上手く機能しているものもあります。競合調査などで、ブラックハットSEOの疑いがあるWebサイトを見つけたら「Googleにスパムレポート」を提出することができます。
Googleに報告できる内容は下記の4つです。
報告カテゴリ | 詳細 |
---|---|
スパム行為のあるコンテンツ | 隠しテキスト、誘導ページ、クローキング、不正なリダイレクトなど |
有料リンクのスパム | 外部リンクの売内、過剰な相互リンクなど |
マルウェア | 悪意のあるソフトウェアを配布 |
フィッシング | 他のページになりすましなど |
上記内容を報告してもGoogleが違反に対して直接対処することはありませんが、各Web担当者の報告を通して、アルゴリズムによるスパム検出が改善されます。
正しいSEOで掲載順位改善を
ブラックハットSEOとは、Googleのガイドラインに背いて検索エンジン上位表示を目指す手法です。
ブラックハットSEOをコンテンツ作成に利用した場合、Googleからスパムサイトと見なされ「コンテンツの検索順位が圏外になる」「インデックスしたコンテンツデータが削除される」といったペナルティがあります。
ブラックハットSEOは現代では通用しない手法となるので、利用はおすすめできません。コンテンツを作成するときは、Googleのガイドラインに準じたホワイトハットSEOを活用するようにしましょう。
ジーピーオンラインではSEOを考慮したWebサイト制作をお受けしております。Webマーケティングに注力されたい、もっと多くのユーザーが訪れるWebサイトにしたいとお考えの企業さまはぜひお気軽にご相談ください。
WRITERケン ライター
大手採用メディア運営企業にてWebコンテンツ制作に約10年携わった経験をもつコンテンツディレクター兼ライター。これまでの経験を活かし、有益なWebマーケティングに関する情報を発信していきます。