構造化面接とは?採用するメリットから具体的な質問事例まで解説

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構造化面接とは?採用するメリットから具体的な質問事例まで解説

こんにちは、ジーピーオンライン(@gpol_tw)のけんけんです!

採用難な昨今、人事・採用担当者の中には「採用ミスマッチを減らしたい」「面接を効率化し採用業務全体の効率を改善したい」という悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

「構造化面接」は採用効率を向上させつつ、面接官の違いによる評価のばらつきや採用ミスマッチも防げる昔からある面接手法ですが、Google社が導入して結果が見られたことで再び注目を集めています。

この記事では、「構造化面接」の定義、メリット・デメリット、そして構造化面接の進め方を質問サンプル集と共に紹介します。

構造化面接の導入で、採用活動をより効率化・質の高いものにしたい企業、採用活動の効率化や採用ミスマッチの課題にお悩みの人事・採用担当者の方はぜひご覧ください。

構造化面接とは

構造化面接とは、事前に評価基準や質問項目を設定しておき、面接を進めていく面接手法です。面接官が求職者ごとにその場の雰囲気にあわせて質問をおこなう従来の面接手法とは異なり、手順や質問項目が定められ標準化された面接手法です。

スクラム採用※(現場社員を巻き込んだ形で採用活動をおこなうこと)を採り入れるなど、複数の面接官がおり面接スキルにある程度の差があっても、一定の基準で求職者を評価できるのが、構造化面接の特徴と言えます。「構造化面接」自体は昔から存在する面接手法ですが、Google社が導入し、以下のような結果が出たことで、最近また話題に上がるようになりました。

構造化面接では、職務で成果を出せる人材を他の手法より的確に見極めることができる: 複数の部門、レベルに配属された採用者のパフォーマンス スコアを面接時のスコアと比較したところ、構造化面接は構造化されていない面接よりも職務のパフォーマンスの予見性が高いという結果が出ています。

面接担当者の満足度が高く、時間の節約になる: 事前に作成した質の高い質問やガイドライン、評価手続きを使用するので、1 回の面接で平均 40 分短縮できます。構造化面接を実施している Google 社員は、応募者を面接するための準備がより整っているように感じたと報告しています。

構造化面接は応募者の満足度が高い: 構造化面接を受けた応募者のフィードバック スコアにおいて、応募者の満足度の上昇が確認されています。興味深いことに、不採用となった応募者のスコアを比較すると、応募者の満足度に特に大きな差があることがわかりました。構造化面接を受けて不採用となった応募者は、構造化面接を受けずに不採用となった応募者よりも満足度が 35% も高かったのです。

通常の面接と何が違うのか

通常の面接と、構造化面接の違いについて説明します。通常の面接を構造化されていない面接=「非構造化面接」と呼びます。「構造化面接」と「非構造化面接」の違いはいくつかありますが、最もわかりやすい例が、面接時におこなう質問が決められているか否かです。

「非構造化面接」では、一定の基準やルールが定められていることが多いものの、質問項目や評価基準は基本的に面接官に委ねられています。そのため、求職者との会話の流れ、面接の雰囲気や求職者の経歴など、さまざまな要素によって面接ごとに内容が変化するのです。

反面「構造化面接」は、評価項目・評価基準・質問項目などがすべて定められており、面接官はこのルールに則って面接と評価を進めていきます。

構造化面接のメリット5つ

従来の「非構造化面接」と異なり、さまざまなルールに則り面接と評価を進めるのが「構造化面接」です。「構造化面接」を採り入れる際、細かいルールに縛られるため面倒に感じたり、面接において求職者の見極めに不具合が生じるのではないかと懸念されがちです。

構造化面接には、いくつものメリットがあります。その中でも代表的なメリットを5つ紹介しますので、自社の採用課題を解決できるかどうかを含め、導入時の参考にしてください。

構造化面接のメリット

評価基準がブレない

「非構造化面接」では、面接官によって質問の内容が異なったり、同じ面接官でもそのときの流れや雰囲気によって質問内容が変わることも多く、得られる回答が一定ではありません。そのため、面接での評価も面接官の主観が大きくなり、面接官と求職者の相性や好き嫌いなどで評価基準が大きくブレてしまいがちです。

一方で、評価基準と質問項目を事前に定めておく「構造化面接」であれば、面接官による相性やその日の気分など、定性的な問題によって面接評価に加点・原点が加えられることはありません。そのため、評価のブレが発生しにくくなります。

これにより、スクラム採用で複数の面接官がいたり、採用予定人数が多く大量の面接をおこなうなどした際でも、求職者を的確に評価できます。そのため、採用においての見極めが従来の面接方法と比べ容易です。また、質問項目や評価基準が定められていることで、、面接経験が少ない面接官でもある程度のレベルで採用評価をすることが可能となります。

採用ミスマッチの防止

「構造化面接」では、採用要件を基に採用基準を定めます。そして採用基準を見極めるための質問をあらかじめ設定しておき、それに沿った質問をおこなうことで面接を進めていく手順です。

そのため、面接官の主観や個人的な好みによって引き起こされる「本来であれば採用すべき人材を不採用とする」ことを防止できます。また、「期待したパフォーマンスを発揮できない人材を採用する」という採用ミスマッチも防ぐことができます。

採用業務の効率化

「構造化面接」では、質問項目があらかじめ設定されているため、すべての求職者に対して同じ質問をおこないます。そのため、得られた回答を数値化しデータ管理することが可能となります。

これにより、定性的な判断をおこなっていた面接評価を定量的におこなえるようになり、人事の神秘性と呼ばれていた曖昧さを排除することが可能となります。時間がかかっていた定性的な評価から定量的な評価に切り替えることで、採用業務の効率化につながります。

オンライン面接でも評価がブレにくい

最近では、多くの企業がオンライン面接を導入しています。しかし、実際に対面してみないと求職者の見極めができない、最終面接は必ず対面で面接をおこなう、という企業もまだまだ多いのではないでしょうか?

オンライン面接は画面越しのコミュニケーションであるため、対面での面接とは違った印象を持ったり、評価が異なることも多いです。そのため、面接のすべてをオンラインで実施することに踏み切れない企業や採用担当者が多いのです。

「構造化面接」は、あらかじめ設定した基準と手順に則り面接を進めます。そのため、面接の進行もスムーズですし、評価基準も一定のため、オンライン面接でも評価にブレが生じにくいのです。

複数の候補者のうち誰を採用するか迷うことが少なくなる

複数の求職者を面接したのち、誰か一人を選ぶとなると、誰を選ぶべきかで悩んでしまう採用担当者も多いことでしょう。「構造化面接」を導入すると、複数の候補者の内、誰を採用すべきかで迷うことが少なくなります。

例えば、5名の候補者が最終面接に残ったとします。これらの候補者を一人の採用担当が順番に面接をした際、面接が連続している候補者であれば直接比較することが容易です。しかし、最初と最後に面接をおこなった候補者の直接比較は難しく、判断に迷いやブレが生じやすくなります。また、別の面接官が面接をおこなうとさらに比較が難しくなります。

しかし「構造化面接」を採り入れると、定量的な評価をおこなえるため、面接に不連続性が生じたり、面接官の違いによる評価にブレが発生しません。

そのため、誰を採るべきかという迷いの発生が少なくなり、面接の効率化とミスマッチの防止につながるのです。

構造化面接のデメリット5つ

「構造化面接」におけるメリットを紹介しました。しかし構造化面接にもデメリットや、向いていないケースが存在します。代表的なデメリットを5つ紹介しますので、自社の状況を踏まえ、構造化面接の導入検討時の参考にしてください。

構造化面接のデメリット

評価基準、質問項目の作成に工数がかかる

「構造化面接」をおこなうにあたって、募集する職種やポジションの採用基準を明確にした上で、最適な質問と回答に対する評価基準を定める必要があります。そのためには、配属予定部署へのヒアリングなどが必要となるのです。また、採用基準を明確にするために、まずは採用ペルソナの設定から始める必要があります。

採用ペルソナの作り方については採用ペルソナとは?作り方やポイントを解説!で詳しく解説していますので、参考にしてください。

質問内容が外部漏洩する恐れ

構造化面接では、求職者全員に対して同一の質問をおこなうことが基本です。そのため、面接を繰り返すうちに、質問項目が転職掲示板やSNSなどを通じて外部漏洩してしまう可能性があります。

近年の求職者は、これらの情報を事前に収集して対策を練ってから面接に臨むことが少なくありません。そうなると、公正な評価をおこなえなくなり、採用ミスマッチに繋がります。

そのため、質問項目を定期的に見直したりする工夫が必要です。

回答が偏る可能性がある

構造化面接は、求職者全員に同じ質問をおこなう性質上、質問内容によってはありきたりな回答や模範解答のテンプレ的な回答ばかりになる可能性があるのです。回答が偏ると、その質問項目は評価の対象にならなくなるため、質問内容を慎重に作成する必要があります。

また、ありきたりな回答に対して「非構造化面接」のように深堀していくのか、深掘りの際は何回まで追加質問をして良いのかなど、対応策とルールも考慮しておく必要があります。

面接の雰囲気づくりが難しくなる

構造化面接は、質問項目と手順、面接の進め方などが標準化されています。そのため、面接官にその気はなくとも、求職者にとって機械的・作業的な印象を与えてしまう可能性がある点に注意が必要です。面接官に対し「冷たい人だ」という印象を持ってしまったり、面接自体が事務的な物だと感じられてしまうと、求職者の入社意欲の低下につながる恐れがあります。

面接官は、構造化面接の中でも、次々に質問を投げかけたりするのではなく、リラックスした雰囲気で面接に臨んでもらえるような工夫が求められます。

ポテンシャル採用やオープンポジションの採用には不向き

構造化面接は、事前に採用基準や質問項目を定め手順に則り面接を進めます。そのため、想定範囲を超えた情報や、ポテンシャルや特性など、面接を通して新たな一面を引き出すことには不向きです。

ポテンシャル採用やオープンポジションでの採用を進める際には、1次面接は構造化面接を実施し、2次面接では非構造化面接をおこなうなどの工夫が必要となります。

構造化面接が効果的な企業

構造化面接のメリット・デメリットについて解説しました。構造化面接は万能な面接手法という訳ではありません。ここでは、構造化面接を採り入れることが向いている、構造化面接が効果的な企業はどのような企業かを解説します。

  • スクラム採用を採り入れている企業
  • 大量募集・大量採用をおこなっている企業
  • 面接ノウハウが少なく、面接官のスキルが高くない企業
  • 面接の工数を削減したい企業

スクラム採用を採り入れている企業

スクラム採用を採り入れている企業は、構造化面接の導入をおすすめします。スクラム採用では、さまざまな部署に複数の面接官が在籍することになります。そのため、面接官と求職者の相性などにより、面接の評価にばらつきが生じやすいのです。

スクラム採用とは?

「採用活動を経営陣と人事に閉じたものではなく、現場社員を巻き込んだ形で行うことで、最大の成果を創出していく採用手法」採用担当の人事・経営者だけではなく、現場社員も主体者であることが「スクラム採用」の最大の特徴です。

構造化面接を採り入れることで、面接官の違いによる評価のばらつきや相性による採否の違いなどの不公平を解消できるのです。

大量募集・大量採用をおこなっている企業

一度に大量募集・大量採用をおこなう企業も、構造化面接が効果的です。母集団が大きくなると、求職者を直接比較することが難しくなり、採否を主観や記憶など、曖昧な物に頼って判断することになります。

構造化面接を採り入れることで、連続性のない求職者同士を比較する際に、評価で迷うことがなくなります。

面接ノウハウが少なく、面接官のスキルが高くない企業

「非構造化面接」は、面接官が求職者と会話の中で臨機応変に質問をおこなうなど、面接の成否や求職者に対しての解像度の高さが面接官に依存します。しかし「構造化面接」では、あらかじめ質問項目や評価基準などが定められており、面接の進め方と評価は標準化されています。

そのため、面接経験が少ない面接官とベテランの面接官との間にある面接スキルの差による評価のばらつきや、スキル不足によって生じる主観による評価などを排除することが可能です。

つまり、ベテラン面接官が少ない企業でも効率的なスクラム採用の運用が可能です。

面接の工数を削減したい企業

面接は、採用活動の中で避けて通れない非常に重要なプロセスです。しかし、面接に必要な工数や負担は意外と大きく、面接担当の負担となっているケースも多く見受けられます。

構造化面接では、面接の度にどのような質問をするか、などの準備が不要です。また、評価項目と基準も定められていることから、評価に頭を悩ませる必要もなくなります。

結果として、面接に割く工数や負担を低減できます。

構造化面接の具体的な進め方を6ステップで解説

従来の面接手法である「非構造化面接」では、面接は求職者個々にあわせておこなうことが当たり前でした。しかし、「構造化面接」では、評価項目・質問項目・評価基準が定められています。つまり、構造化面接を進めるためにはこれらの項目や基準をしっかりと定めておく必要があるのです。

構造化面接の具体的な進め方

ここでは、構造化面接を進めるにあたって必要なことを6つのステップに分け解説します。
下記6ステップを参考に、自社の採用課題や採用チームの体制にあわせて準備を進めるようにしましょう。

ステップ1:採用要件を定める

構造化面接は、評価項目や質問項目をあらかじめ設定しておくことが特徴です。しかし、これらの項目を設定するためには、自社がどのような人材を採用したいのか、採用要件を明確にしておく必要があります。
採用要件を明確にすることは、採用活動を成功に導くために必要な重要なプロセスです。

弊社で設定している採用要件を例に出し解説します。

  • MUST:候補者が持っておくべき必須となるスキルや経験
     (例):提案営業経験3年以上
  • WANT:候補者が持っておくとプラス評価となるスキルや経験
     (例):Web業界、広告業界、出版業界でのディレクション業務経験
  • BETTER:候補者が持っておくと企業に大きな利点をもたらすスキルや経験
     (例):クライアントへ向けた広告提案の企画書作成経験
  • NEGATIVE:採用にあたってマイナス評価となる特性など
     (例):転職回数5回以上、チームワークより個人での仕事が向いている人物

採用要件は上記4つの要素に分け、可能な限り具体的に言語化することが望ましいでしょう。
配属予定の部署にヒアリングをおこなうなどして、採用要件を明確にすることが構造化面接の第一歩です。

採用要件を明確にした後、これらの要素を持った人物を描き出した採用ペルソナを設定します。
採用ペルソナについては「採用ペルソナとは?作り方やポイントを解説!」で詳しく解説していますので、参考にしてください。

ステップ2:評価項目を定める

採用要件を明確にしたら、次は評価項目の設定に移ります。採用要件を満たす人物が、どのような特性や特徴を備えているのかを言語化していき、採否の判定に必要な項目を洗い出し、評価項目として落とし込みます。この際に「スキル面」と「パーソナリティ面」を分けて考えると良いでしょう。

ステップ3:質問項目を定める

構造化面接の肝となる質問項目は、STARモデル(候補者の過去の行動を4つの観点に沿って質問することで、候補者の行動特性や思考特性などを探る手法)を用いる行動面接と、仮説に基づいて質問を投げかける状況面接の、2通りの手法を用いて設定します。

行動面接の質問設定に用いるSTARモデルは、過去の行動から求職者の行動特性と思考特性を見極めるための手法です。

STARとは「S(Situation 状況)」「T(Task 課題)」「A(Action 行動)」「R(Result 成果)」のことです。この4つの観点から、過去の行動を掘り下げられるように起点となる質問項目と深掘り用の質問を設定すると良いでしょう。

状況面接の質問に用いる仮説とは、「もしあなたが⚪️⚪️⚪️⚪️のような状況に置かれた際、どうしますか?」といった質問をおこない、求職者がどのような回答をするかによって、これまで得てきた経験や力量・性格、ポテンシャルなどを推し量るための手法です。

構造化面接の肝となる質問項目の設定ですが、この2つの手法を用いて設定していくことが主流です。しかし、どのような質問を起点とし、深掘り用の質問を設定すれば良いか、悩む人事・採用担当者も多いことでしょう。

構造化面接で用いる質問のサンプルを後述しますので、質問項目の設定でお悩みの際には参考にしてください。

ステップ4:評価基準を定める

評価項目と、それに対応する質問項目を設定したら、採用基準とする評価基準を定めます。「スキル面」と「パーソナリティ」を別軸で評価すると良いでしょう。

スキルが高くハイパフォーマーの素質を持ちあわせていても、自社の雰囲気に馴染めなければ、パフォーマンスを発揮することは難しく、早期離職へつながる恐れがあります。「スキル」と「パーソナリティ」を分けて考えることで、どちらか一方に偏った人物の採用を避けられるのです。

また、各項目に優先順位を設定することで、採否の判定がスムーズになります。

ステップ5:面接手順を定める

評価や質問の項目、採用基準などを定めたら、面接手順の構築に進みます。評価項目ごとに、評価の起点となる質問を設定します。

そして、評価すべき軸がブレないように注意しながら深堀の質問をしていくことが一般的です。この起点となる質問の順番や、深堀の質問は何度までおこなうか、などのルールを定め、面接全体の構成を整えましょう。

面接の構成が整えば、面接を担当する面接官に展開し、構造化面接を理解してもらうと同時に構造化面接トレーニングを実施することも忘れないようにしましょう。

ステップ6:構造化面接の実施

ステップ1〜ステップ5までの準備が整えば、いよいよ構造化面接の実施です。構造化面接は、面接官の主観による評価や面接官の違いによる評価のばらつきを防ぐ面接手法です。ただし、絶対的な手法ではないことを理解しておく必要があります。

構造化面接のように標準化された面接では、どうしても求職者の中から採用する人材を「選ぶ」という意識が強くなってしまいます。

しかし、採用市場は売り手市場であり、求職者に「選ばれる」企業でなければ組織の成長は成し得ません。昨今の激しい採用競争を勝ち抜くためには、面接を通して求職者の入社意欲をいかに高められるかが重要です。

このことを忘れず、構造化面接だからマニュアル通りに進めればいい、というような意識を持たず、求職者に寄り添った面接を心がけるようにしましょう。

シチュエーション別の質問サンプル

構造化面接の質問項目の設定に、STARモデル手法を用いることをおすすめすると先述しました。しかし、実際にどのような質問をすれば良いのかイメージしにくい人事・採用担当者の方もおられることでしょう。

STARモデルの質問は、過去の行動に着目します。そのため、求められるスキルや能力を踏まえた上で、求職者の過去の行動について質問をしていきます。

質問は、まず起点となる質問をおこない、深掘り用の質問を投げかけていくことが構造化面接のコツです。

ここでは、起点となる質問と深掘り用の質問に分けて、サンプルとなる質問をいくつか紹介しますので、自社で質問項目を策定する際の参考としてください。

質問サンプル【行動面接編】

起点となる質問例1

  • これまでの生活の中、チームで取り組んだ物事のうち、あなたが主体的に行動したことでいい結果を産んだ時の話を教えてください。

質問例1の深堀り質問

  • その際、どのような目標を立てましたか?
  • なぜ、そのような目標にしたのでしょうか?
  • チームの中でのあなたのポジション、役割を教えてください。
  • 目標を達成するためにどのような行動をとりましたか?
  • 最終的に得た成果、結果はどうでしたか?
  • その際、チームメンバーの反応はどのようなものでしたか?
  • それらの経験をどのように活かしていますか?

起点となる質問例2

  • あなたが今の学校・学部で何を学んでいるのかを教えてください。

質問例2の深堀り質問

  • なぜ、その大学・学部で学びたいと考えたのですか?
  • その大学に入るために、どのような取り組みをおこないましたか?
  • あなたの目標と取り組みに対し、家族・友人・学校の先生の反応はどのようなものでしたか?
  • 当時の目標と、今のあなたの現状に差異はありますか?
  • 挫折経験、若しくは成功体験をどのように活かして学校生活を送りましたか?
  • その経験を、これからどのように活かせると考えていますか?

起点となる質問例3

  • これまでチームで進めた仕事の中で、最も苦労した時の状況・エピソードを詳しく教えてください。

質問例3の深堀り質問

  • その時の問題点や課題点を教えてください。
  • その問題点や課題点の原因は何だったと分析していますか?
  • その時の問題点や課題点を解決するために、どのような計画を立てましたか?
  • その計画を達成するために、あなたはどのような行動を取りましたか?
  • その際、チーム内でのあなたのポジションや役割を教えてください。
  • 最終的に、どのような結果になりましたか?
  • その際の、チームメンバーや会社からの反応・評価を教えてください。
  • そこで得た経験・学びを当社の業務でどのように活かせると考えていますか?

質問サンプル【状況面接編】

起点となる質問例

  • もしあなたが、理不尽なクレームを受けた際、どのように対応をしますか?
  • これまでに経験のない専門外の仕事を依頼された際、どうしますか?

深堀り質問

  • なぜ、そのような対応を取ろうと考えたのですか?
  • 他に、どのような対応策があると考えますか?

構造化面接の進め方や成功のポイントまとめ

採用市場は売り手市場が続いており、採用難度は高まる一方です。

人事・採用担当者は、「採用業務の効率化」だけでなく「面接官の違いによる評価のばらつき」など人事の神秘性と言われてきた部分をいかに取り除いていくかが課題と言えるでしょう。

「構造化面接」を取り入れることで、面接を受ける求職者に公正な機会を提供できたり、面接経験の少ない面接官でも求職者の見極めが容易になったり、いくつものメリットがあります。

しかし、「構造化面接」は完璧な面接手法ではなく、メリットやデメリット、向き不向きが存在します。それらを十分に認識した上で採り入れ実施していくことが、採用面接を成功に導くコツです。

「構造化面接」の準備には相当な工数を要します。そのため、メリット・デメリットを理解し、自社の採用課題の解決に適しているか否かを見極めた上で導入を進めるようにしましょう。

構造化面接のメリット

  1. 評価基準がブレない
  2. 採用ミスマッチの防止
  3. 採用業務の効率化
  4. オンライン面接でも評価がブレにくい
  5. 複数の候補者のうち誰を採用するか迷うことが少なくなる

構造化面接のデメリット

  1. 評価基準、質問項目の作成に工数がかかる
  2. 質問内容が外部漏洩する恐れ
  3. 回答が偏る可能性がある
  4. 面接の雰囲気づくりが難しくなる
  5. ポテンシャル採用やオープンポジションの採用には不向き

「構造化面接」のメリット・デメリットはそれぞれ上記5点です。

「構造化面接」を導入する際には、このメリット・デメリットを理解した上で進めるようにしましょう。

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この記事の著者
けんけん

WRITERけんけん 広報

公務員、社会福祉法人での人事採用経験を活かし、ジーピーオンラインに入社。経験を活かし人事関連を主軸に情報を発信していきます。

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