大学集客の方法とは?8つのWeb施策とサイト改善のポイント

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大学集客の方法とは?8つのWeb施策とサイト改善のポイント

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大学集客の方法とは?8つのWeb施策とサイト改善のポイント

ジーピーオンライン(@gpol_tw)の学校サイトの制作ディレクションをしている犬飼です!

志願者をどう増やせばいいのか。少子化が進むいま、多くの大学広報担当者がこの問いに直面しています。
以前よりも、受験生の「情報収集の入り口」はオンライン化しています。

SNSや検索を通じて大学の雰囲気や特徴を知る機会は増えましたが、それだけで志望校を決めるわけではありません。検討が進むにつれ、受験生は公式サイトやパンフレットといった「信頼性の高い公式情報」で最終確認をおこないます。

現代の大学広報においては、デジタルでの認知拡大公式情報による深い納得感の醸成、この両輪をいかに上手く回せるかが重要です。

本記事では、教育機関のWeb制作を数多く手がけてきた制作会社の視点から、大学の集客を成功に導く戦略を解説します。施策の選び方から、成果を左右するサイトのユーザー体験改善(UX改善)まで、明日から実践できる形でお伝えします。

もくじ

  1. 大学集客の現状と課題
  2. 大学集客におけるターゲット層の理解
  3. 「選ばれる大学」になるための3つのステップ
  4. 大学集客を強化する8つのWeb施策
  5. Web施策の戦略的な運用ポイント
  6. 大学の集客を最大化させるサイトの改善・設計ポイント
  7. 持続可能な大学集客を実現するロードマップと予算管理
  8. まとめ|今日から始める大学集客の改善ステップ

大学集客の現状と課題

まず押さえたいのは、大学の集客が「努力次第で何とかなる課題」ではなく、市場全体の構造変化だという点です。背景を正しく捉えることが、的確な施策につながります。

少子化が加速させる志願者獲得競争

18歳人口は減少を続けています。約110万人(2023年)だった人口は、約82万人(2040年推計)まで減少すると見込まれています。進学率が上がっても、この急激な人口減少を補いきることは困難であり、大学進学者数は2017年度をピークに、すでに減少局面へ入ったと見られています。

一方で、大学の数はこの数十年で増え続けてきました。限られた受験生を、より多くの大学が募る構図です。この競争は一時的なものではなく、構造的な課題だと捉える必要があります。

参考:文部科学省「急速な少子化が進行する中での将来社会を見据えた高等教育の在り方について」

受験生・保護者はWeb上の情報を重視する時代

大学選びにおいて、受験生が活用する情報源は実に多様です。進学情報誌やオープンキャンパス、先生からのアドバイスなど、アナログ・デジタルを問わず様々な経路が「入り口」となっています。

参考:高校生の進路選択に関する調査(進学センサス)分析納得度を高める進路選択とは何か | 高等教育 | リクルート進学総研

しかし、どの経路から大学を知ったとしても、受験生が必ずと言っていいほど立ち寄るのがWebサイトです。マイナビ進学総合研究所の調査をみると、志望校検討に影響を与えるメディアとして「学校公式Webサイト」はパンフレットと同等の影響力を持っていることが分かります。

「学校案内・パンフレットや学校公式WEBサイト等に関する高校生の意識調査」(マイナビ進学総合研究所調べ)

つまりWebサイトは、情報を載せるだけのツールではありません。受験生の多様な「入り口」から集まった興味を、「出願」という確実な行動へとつなげるための、集客の重要な基盤です。

デジタルとアナログを切り分けるのではなく、それらを連動させ、受験生の検討フェーズに合わせて信頼できる情報を届けることが重要です。

大学集客におけるターゲット層の理解

受験生本人と保護者では、興味のある情報やよく使う媒体も異なります。

Z世代の特性とニーズ

今の受験生(Z世代)はデジタルネイティブであり、生成AIも使いこなす効率的な情報収集が特徴です。

参考:スタディサプリ進路「現役高校生が回答!利用経験が90%超え「生成AI」に関するアンケート2025」

重要なのは、彼らが「ひとつの情報源ですべてを完結させない」という点です。菅公学生服の調査によると、高校生の主な情報源として「学校ホームページ」や「パンフレット」「オープンキャンパス」「学校の先生」といった直接的な情報源が、SNS利用(約13%)以上に高い利用率を占めています。

参考:中高生1,200人に聞いた学校選びのポイント(菅公学生服株式会社)

このデータが示す通り、今の受験生の「情報収集の型」は、SNSや先生からの勧めをきっかけとして大学を知り、そこから公式サイトやパンフレットで「裏付けをとる」というプロセスです。

SNSや動画は直感的に魅力を伝える「入り口」であり、Webサイトやパンフレットは、検討の過程で必ず立ち寄る「最終判断の拠点」です。この動線を意識し、Webサイトでは等身大でリアルな情報を整えておくことが、受験生の安心感と納得感につながり、最終的な出願へとつながります。

受験生と保護者のニーズの違い

進路の最終決定において、保護者は受験生が最も信頼するアドバイザーであり、学費負担者として大きな意思決定権を持っています。実際、一般社団法人全国高等学校PTA連合会・株式会社リクルート合同調査によると、親子の約9割が日常的に進路について会話をしており、受験生の進路先決定において保護者の存在は欠かせないことが分かります。

参考:第12回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」2025年報告書(一般社団法人全国高等学校PTA連合会・(株)リクルート調べ)

受験生と保護者では、重視する情報の軸が以下のように異なります。

  • 受験生の主なニーズ:「学べる内容」「仕事で活かせる内容かどうか」
  • 保護者の主なニーズ:「学べる内容」「学費・奨学金」や「就職サポート」など納得できる判断材料

参考:新大学1年生に聞く、志望校選びで重視したポイントとは?(マイナビ進学総合研究所)
参考:2024年 高校生の進路に関する保護者調査(マイナビ進学総合研究所調べ )

ここで重要なのは、保護者は情報の有無以上に「探しにくさ・分かりにくさ」に不満を感じるケースが多いという実態です。

つまり、Webサイトには受験生や保護者向けの学びの具体性を伝える情報と、保護者が特に求める就職サポートや経済情報を並列し、迷わず到達できる構造に整理する必要があります。

受験生には「ここならやりたいことができる」という確信を、保護者には「安心して任せられる」という納得感を届けることを意識しながら情報設計をすることが重要です。

「選ばれる大学」になるための3つのステップ

受験生にも保護者にも選ばれる大学になるためには、戦略を立てることが重要です。
以下の3つのステップで、戦略を立てていきましょう。

  1. 他校にはない「自校だけの強み」を整理する
  2. 競合分析とターゲットに刺さるメッセージ設計
  3. 強みを届ける最適なWeb施策の選定

ステップ1:他校にはない「自校だけの強み」を整理する

受験生や保護者がその大学を選ぶ決め手は、「他校では得られない何か」です。偏差値や知名度だけでは差別化は難しく、「自校でしか提供できない価値」を言葉にすることが、すべての施策の土台になります。

自校の強みは、思いつきで挙げるとどれも似通ってしまいます。まず「切り口」を決めて整理すると、受験生に届く言葉が見つかりやすくなります。

強みの切り口の例 具体例 受験生への印象
学びの独自性 実践型ゼミ、産学連携、留学・探究の制度 「ここでしかできない学び」
実績・資格 就職率、難関資格の合格実績、編入・進学実績 「将来の安心」
卒業後の進路 具体的な就職先・職種、活躍する卒業生 「なりたい自分の姿」
環境・立地 キャンパス設備、アクセス、学生生活 「通いやすさ・快適さ」
学費・奨学金 独自の給付型奨学金、学費サポート 「現実的に進学できる安心」
サポート体制 担任制、個別サポート、手厚い就職支援 「ついていけるか不安の解消」

強みはひとつに絞る必要はありません。複数の強みを掛け合わせることで、他校が模倣しにくい独自の価値が生まれます。たとえば「少人数ゼミ」と「地域連携の実践機会」を組み合わせると、「担当教員とともに地域課題に取り組める環境」という、より具体的で伝わりやすい言葉になります。

教職員や在学生の声を集めると、思わぬ強みが見つかります。学内では当たり前でも、受験生には大きな魅力に映ることが少なくありません。

ステップ2:競合分析とターゲットに刺さるメッセージ設計

次に、競合となる他校のサイトを分析します。同じ学部系統の大学が、どんな言葉で受験生に語りかけているかを確認しましょう。

多くの大学が同じ訴求をしている場合、そこは差別化にはなりません。競合が語っていない自校の強みこそ、メッセージの核になります。ターゲットが「自分ごと」と感じる言葉に翻訳することが、設計の肝です。

ステップ3:強みを届ける最適なWeb施策の選定

強みとメッセージが定まれば、それを届ける手段を選びます。すべての施策に一度に取り組む必要はありません。ターゲットがよく使う媒体、検討フェーズ、自校の予算と人員を踏まえて選定します。

次章で紹介する8つのWeb施策から、優先順位をつけて着手しましょう。

大学集客を強化する8つのWeb施策

ここからは、実際に活用できるWeb施策を8つ紹介します。それぞれの特性や役割を把握したうえで、次章では「これらをどう連携させて運用すべきか」という戦略的なポイントについて解説します。

  1. コンテンツSEO・オウンドメディア
  2. Web広告(リスティング広告・SNS広告)
  3. SNS運用(Instagram・TikTok・X)
  4. 動画コンテンツ(YouTube・縦型動画)
  5. オープンキャンパスのWeb集客強化
  6. LINE公式アカウントで継続的な関係構築
  7. 生成AI検索(GEO)への対応
  8. Webサイトのユーザー体験(UX)改善

1.コンテンツSEO・オウンドメディア

受験生が検索する言葉で記事を作り、継続的に流入を得る施策です。広告と違い、費用をかけ続けなくても資産として残ります。一度上位表示されれば、長期にわたって見込み層を集め続けます。中長期で効く、集客の土台となる施策です。

大学ならではの切り口として効果的なのが、研究内容や授業を高校生向けに噛み砕いた「研究成果の紹介」「教授インタビュー」や「ゼミ紹介」記事です。「実際に何を学べるのか」という問いに、その学科でしか得られない経験も交えて答えるコンテンツは、指名検索の増加にもつながります。

難解なテーマの場合には、在学生の言葉で語り直すと一気に親しみやすくなるため、おすすめです。

【関連記事】大学オウンドメディアの事例5選!役割や成功ポイントも解説

2.Web広告(リスティング広告・SNS広告)

特定のターゲット層にダイレクトに情報を届けられる施策で、Google広告とSNS広告が主流です。

Google広告(リスティング広告)

Google広告は、大きく分けて2つのアプローチがあります。

  • 「検索型広告」:すでに比較検討に入り、具体的な情報を探している顕在層に届ける際に有効
  • 「ディスプレイ広告やYouTube広告」:まだ学校を知らない潜在層へ認知を広げる際に最適

大学の場合、出願期の直前には「○○大学 総合型選抜」「○○大学 学費」のような指名検索が増加します。このタイミングで、あえて検索型広告の出稿がおすすめです。理由は2点あります。

1つ目は、競合他校による広告表示を防ぐことです。広告を出していない場合、競合他校が自校の大学名で出稿し、受験生を奪われるリスクがあります。2つ目は、出願ページなどの重要ページへ直接誘導できることです。検索結果からトップページを介さず、出願要項や予約フォームへ直接飛ばすことで、受験生の離脱を最小限に抑え、他校への流出を防げます。

SNS広告

一方、InstagramやTikTok、Facebookなどに流れるSNS広告は、画像や動画のビジュアル訴求を強みとしています。

画像や動画を通して大学の雰囲気に直感的に触れてもらうことで、まだ学校の存在を知らない潜在層にも学校を認知してもらいやすくなります。目的に応じてWeb広告を使い分けましょう。

3.SNS運用(Instagram・TikTok・X)

SNSは、Z世代と日常的な接点を持てる貴重な場です。Instagramで視覚的な魅力を伝え、TikTokで在学生のリアルな声や日常から共感を生むなど、プラットフォームごとに特性を活かした運用が求められます。同じ素材を使い回すのではなく、媒体ごとの特性に合わせて最適化することで、より多くの受験生に響く発信が可能です。

また、在学生が自発的に発信する投稿(UGC:ユーザー生成コンテンツ)は、公式情報以上に高い説得力を持っています。在学生を積極的に巻き込んだ運用は、大学のブランディングを大きく後押しします。

一方で、SNS運用にはリスク管理も欠かせません。投稿ルールを事前に策定し、万が一の不適切投稿を発見した際の対応手順を取り決めておくことが重要です。ブランドイメージを損なわない安全な運用体制を整え、受験生との信頼関係を築いていきましょう。

4.動画コンテンツ(YouTube・縦型動画)

キャンパスの雰囲気や研究内容は、文字情報よりも動画の方がリアルに伝わります。学生の一日や講義風景を届けることで、受験生が抱く進学への不安を和らげることができるでしょう。

特におすすめしたいのが、InstagramのReelsやYouTubeショートといった縦型動画の活用です。縦型動画は多くの人に見てもらいやすいメリットがあります。さらに、プロが作り込んだ綺麗な映像よりも、スマートフォンで撮影したような「等身大」の姿のほうが、今の受験生には響きやすい傾向があります。「学科紹介」や「在学生のルーティン」、「教員による研究紹介」といったコンテンツは特に反応が良く、学校の雰囲気を身近に感じてもらうのにぴったりです。

さらに、動画を公開するタイミングも、受験生の検討プロセスに合わせて計画しましょう。総合型選抜や推薦の出願が集中する9〜10月は、志望校の雰囲気を動画で再確認したい受験生が増加します。オープンキャンパス等のイベント後に「もう一度確かめたい」というニーズを汲み取り、SNSやWebサイト内に短尺動画を埋め込んでおけば、来校後の記憶を効果的に補強できるはずです。

5.オープンキャンパスのWeb集客強化

オープンキャンパスは、資料請求や最終的な出願に直結する極めて重要なタッチポイントです。告知が本格化する6月〜7月にかけて、いかに受験生の関心を引きつけられるかが集客の勝負所といえます。

ここで重視すべきは、申し込みフォームへ至るスムーズな導線です。どのページからでも迷わずアクセスできる設計を徹底することが、申し込み率の向上につながります。

工夫次第で、申し込み意欲をさらに高めることも可能です。たとえば、告知バナーには「○月○日(土)残りわずか」といった残席情報を添えて、受験生の背中を押しましょう。また、学科ごとのオープンキャンパスページを用意し、そこから直接申し込めるルートを整備するのも有効です。学科の魅力に触れ、熱量が高まった瞬間に予約へ誘導することで、高いコンバージョンが期待できます。

6.LINE公式アカウントで継続的な関係構築

資料請求をした受験生の多くは、まだ「検討中」の段階に留まっています。この層と繋がり続け、出願という最終目標まで導くためには、継続的なコミュニケーションが欠かせません。

そこで有効な手段となるのがLINE公式アカウントです。LINEであれば、オープンキャンパスの告知や出願案内を、受験生のタイミングに合わせて直接届けることができます。

大学受験は、資料請求から出願まで1年以上を要することも珍しくない長期戦です。「資料請求でのLINE登録→オープンキャンパス告知→出願要項の案内→奨学金情報の配信」といったステップを踏み、時期に応じた適切なメッセージを送ることで、受験生の志望度を少しずつ高めていきましょう。

また、配信内容をターゲット別に分ける手法もおすすめです。保護者向けには学費や就職実績、受験生向けには在学生の声やイベント情報といった具合に、興味関心に合わせて出し分けることで、開封率は格段に向上します。ターゲットを意識した「届け方」の工夫が、最終的な出願へとつながります。

7.生成AI検索(GEO)への対応

ChatGPTやGeminiなどの生成AIを活用して進路情報を探す受験生が、今後増えてくると考えられます。「○○分野に強い大学は?」といった問いに対し、AIの回答内で自校が推奨・引用されるための最適化を「GEO(生成エンジン最適化)」と呼びます。

AIから「おすすめの大学」として推奨されるのは、非常に難度が高いのが実情です。コンテンツの質にとどまらず、大学の知名度や実績、外部の口コミといったサイト外の要因も複雑に絡むため、自校の施策だけで結果を左右できるものではありません。

まずは、サイト側で確実にコントロールできる「正確な情報認識」と「確実な引用・参照」を目指すのが現実的です。入試日程や学費、学びの詳細など、受験生の疑問にストレートに答えるコンテンツを地道に磨くことが、情報源としての信頼に繋がり、将来的な「推奨」への土台となります。

技術的な最適化として「構造化マークアップ(JSON-LD)」の整備をおこないましょう。機械が読み取りやすい形式で学校情報やFAQを記述すると、生成AIが内容を正しく理解し、適切な文脈で言及されやすくなります。
※JSON-LD:検索エンジンや生成AIがページの内容を正確に理解できるよう、HTML内に埋め込む構造化データの記述形式です。

一足飛びに推奨を狙うのではなく、まずは受験生の疑問に答える質の高いコンテンツを用意し、そのあとに技術的な最適化を組み込んでみてください。

8.Webサイトのユーザー体験(UX)改善

集客施策で興味を持った受験生が最終的に行き着く場所、それがWebサイトです。情報への到達しやすさやサイトの操作性など、ユーザーの「使いやすさ」を向上させることで、サイト離脱を防ぎ、集客施策全体の成果を最大化します。

ここで意識すべきは、ターゲットが受験生だけではないという視点です。保護者は、学費や就職サポート、奨学金といった「判断材料」を特に重視しており、それらの情報にたどり着くまでの「探しやすさ」をシビアに評価します。

受験生と保護者、双方が迷わずに知りたい情報へ到達できるサイト設計を行うことが、結果として学校への信頼感を醸成し、出願率の向上に直結します。

Web施策の戦略的な運用ポイント

ここからは、紹介した8つの施策を単に個別に実施するだけでなく、複数の施策を効果的に連携させて集客の成果を最大化するための、戦略的な運用ポイントについて3つ解説します。

  • Web広告とコンテンツSEOの連動
  • オウンドメディアのポイント
  • 集めた受験生を、着地ページの質で受け止める

Web広告とコンテンツSEOの連動

短期的な集客を狙う「Web広告」と、長期的な資産になる「コンテンツSEO」。受験生の心理に沿って連動させることが、成果を伸ばす近道です。以下の2点を軸に戦略を立てていきましょう。

  1. 受験生の検討フェーズを意識する
  2. 季節ごとに打ち出すコンテンツを変える

コンテンツ戦略や設計のポイントに関しては以下の記事で詳細に解説しています。あわせてご覧ください。

【関連記事】大学サイトのコンテンツ戦略とは?SEOやLLMOへの対策

ポイント1:受験生の検討フェーズを意識する

受験生が「大学を知る」段階から「オープンキャンパスへ申し込む」段階まで、検索キーワードやメディアも変化します。このフェーズごとにSEO(検索エンジン最適化)とWeb広告の役割を明確に使い分けることで、無駄な広告コストを抑えながら、確実に成果を最大化できます。

検討フェーズ 受験生の状態・キーワード例 SEOの役割 広告の役割
【認知層】
とにかく知ってもらう
「大学の選び方」「○○分野 おすすめ大学」 広い関心に応える記事で自然流入を確保する ディスプレイ広告・SNS広告で幅広く認知を広げる
【比較検討層】
他校と迷っている
「○○大学 特徴」「○○学科 比較」 学科ごとの強み・卒業後の進路・在学生の声など「自校を選ぶ理由」を伝える記事を整備する 「他校にはない強み」を訴求し、候補に挙げる
【行動層】
予約・申し込みを起こしたい
「○○大学 オープンキャンパス」「○○大学 願書 日程」 出願ページなどへの内部リンクを整備し、離脱を防ぐUIにする リターゲティング広告で再接触し、予約へ直接誘導する

※リターゲティング広告 :一度サイトを訪れたユーザーに再接触する広告

認知段階で無理に出願を促しても、心には響きません。逆に、決定直前の指名検索を取りこぼせば、温まった受験生を他校に奪われてしまいます。SEOで広く認知を育て、広告で最後の一歩を後押しする構図を意識してみましょう。

ポイント2:季節ごとに打ち出すコンテンツを変える

大学広報には、オープンキャンパスが集中する「夏」と、出願を迎える「冬」という明確な季節性があります。だからこそ、来校イベントが少ない時期のコンテンツ設計こそが勝負所となります。

例えば、夏のオープンキャンパス告知期は広告露出を強め、潜在層への認知拡大を図る絶好のタイミングです。この時期は流入数が跳ね上がる一方、滞在時間は短くなる傾向があります。しかし秋以降、夏に接点を持ったユーザーは比較検討フェーズへと移行し、学科ページや入試情報を真剣に読み込むようになります。

このように年間スケジュールに基づき、記事の更新や広告強化のタイミングを連動させることが重要です。夏はオープンキャンパスへの導線と告知を強化し、出願期は出願ページへの誘導と入試情報へと注力する。このメリハリのある運用こそが、一年を通じた安定的な集客を支えます。

オウンドメディアのポイント

次に、オウンドメディアを運用するうえでのポイントです。大学のオウンドメディアを成果につなげるためには、

主に以下2つのポイントを意識しましょう。

  1. 大学独自のストーリーを伝える
  2. ページ内に適切な導線を設置する

ポイント1:大学独自のストーリーを伝える

偏差値や就職率だけでは、大学の個性は伝わりません。在学生の挑戦や研究の裏側を、記事として継続的に発信しましょう。数字で測れない魅力こそ、物語として語る価値があります。読者の共感を生むことで、大学は「気になる存在」へと昇華します。

また専門分野に特化したSEO記事は、広告とは異なる流入を生み出します。自ら情報を探して訪れるユーザーは、記事をじっくり読み込む傾向があり、エンゲージメント率も高くなることが多いです。「情報を求めて来た層」であるため、コンテンツの質に比例して学校への関心が高まりやすくなります。

ポイント2:ページ内に適切な導線を設置する

記事経由のユーザーをオープンキャンパス予約や資料請求へ確実につなげるには、記事内の内部導線(CTA)の設計が欠かせません。どんなに優れたコンテンツも、読み終わった後のアクションが設計されていなければ「読まれるだけ」で終わってしまいます。

コンテンツSEOの価値を最大化するためには、「読まれる記事を作る」と「読んだ後の行動を設計する」をセットで考えることが重要です。記事を読んで興味をもったユーザーが資料請求や、オープンキャンパスに申し込みができるようページ内に導線を設けるようにしましょう。

集めた受験生を、着地ページの質で受け止める

施策を連動させても、最終的な成果を左右するのはページの品質です。広告でどれだけクリックを集めても、着地ページとメッセージがかみ合っていなければ受験生はすぐ離脱します。

たとえば夏のオープンキャンパスを訴求した広告がトップページに誘導している場合、受験生はオープンキャンパスの情報を自力で探し直す手間が生じます。広告のクリエイティブと着地ページの文言・CTAを一致させることが基本です。

集客施策とUX改善は切り離せません。受験生を迷わせることなく自然に「申し込み」へと導くサイト設計について、次章から具体的に解説していきます。

大学の集客を最大化させるサイトの改善・設計ポイント

広告費を投じても資料請求やWebからのオープンキャンパスの予約が増えない場合、サイトにも問題があるかもしれません。主に以下の点を確認・改善していきましょう。

  1. スマートフォンとページ表示速度を最適化する
  2. オープンキャンパスの予約フォームを使いやすくする
  3. 学科ページは「3つの軸」で価値を伝える
  4. ターゲット別にナビゲーションを用意する
  5. 媒体をまたいでクリエイティブ・訴求を統一する

スマートフォンとページ表示速度を最適化する

筆者がこれまでに携わった学校サイトにおいて、ユーザーの約8割がスマートフォン(スマホ)からのアクセスでした。まず、スマホで快適に読めるかを最優先で確認しましょう。

あわせて見逃せないのが、ページの表示速度です。読み込みが遅いと、受験生はページが開く前に離脱してしまいます。表示が1秒から3秒に遅れるだけで、直帰率が大きく跳ね上がるというデータもあるほどです。

ページスピードは、Googleの無料ツール「PageSpeed Insights」で測定でき、スコア90以上がひとつの目安となります。ただし最終的な評価を決めるのは、実際の利用者データに基づく「コアウェブバイタル」です。主要な表示が2.5秒以内、操作への反応が0.2秒以内、表示のズレが小さい状態を維持できれば「良好」と判断されます。

表示速度の遅れはユーザーの早期離脱を招き、結果としてSEO評価にも悪影響を及ぼすため、集客力を高めるうえで重要な改善項目です。まずは現状を計測し、サイト管理会社と具体的な改善策を相談してみましょう。

【関連記事】Webサイトが重い原因と表示速度改善法!これでサイトは軽くなる

オープンキャンパスの予約フォームを使いやすくする

オープンキャンパスの申し込みページは、志望意欲の高い受験生が閲覧にくる重要なページです。ここでの離脱を防ぐことが、集客施策全体の成果に直結します。以下のチェックリストを用いて、実際にスマートフォンで操作しながらサイトを確認してみましょう。

  • 申し込みボタンはファーストビュー(最初に表示される画面)に入っているか
  • 開催日をカレンダーや一覧で見せ、直近の日程が即座に分かるか
  • 日程や形式(対面/オンライン)・対象学部などが分かりやすいか
  • フォームの入力項目を最小限に絞れているか(目安は5項目以下)
  • 郵便番号からの住所自動入力など、入力の手間を減らす工夫はあるか
  • スマートフォンでボタンが押しやすい大きさになっているか

もちろん、フォームの入力項目数を減らすことだけが正解ではありません。入力の流れが整理され、適切な補足説明が添えられていれば、ある程度の項目数でも受験生は迷わず進めます。

オープンキャンパスページで参考にしたいサイト1:日本医専

オープンキャンパス・イベント | 日本医専 | 柔道整復師・鍼灸師を育成する専門学校 イメージ

オープンキャンパスの設計が優れた参考サイトとして、日本医専の事例を紹介します。

同サイトの強みは、多種多様なイベントを受験生が迷わず選べる設計にあります。来校型・オンライン型といった開催形式、あるいは柔道整復学科・鍼灸学科という対象学科など、複数の軸をカレンダー表示と絞り込み機能で検索可能です。受験生が「自分に合うイベント」を直感的に探せる構造を実現しています。

オープンキャンパスページで参考にしたいサイト2:神戸女子大学

オープンキャンパス 2026|神戸女子大学 イメージ

神戸女子大学のオープンキャンパスページは、「来てほしい」という意志が視覚的に伝わる設計です。次回のオープンキャンパス日程をトップに大きく表示し、参加ボタンを画面に追従させて常時表示することで、閲覧者はどこにいてもスムーズに申し込みへ進めます。

来場への心理的ハードルを下げる工夫もされています。「45都道府県対象の交通費補助」や「無料送迎バス」といった情報を目立つ位置に配置し、遠方の受験生が抱く「交通費がネックで参加できない」という懸念を先回りして解消しています。このように、受験生が抱える心理的障壁をあらかじめ取り除くことは、オープンキャンパスの申し込み率を高めるために欠かせない施策といえるでしょう。

また、詳細ページに進むと、当日のプログラム内容や参加特典の情報が充実しており、参加意欲がすでに高い受験生の背中を押す構成になっています。「知りたい」から「行こう」へと気持ちが動く流れが、トップから詳細ページまで一貫しているのがこのサイトの強みです。

学科ページは「3つの軸」で価値を伝える

受験生が学校名を知った後、次におこなうのが「○○大学 ○○学科」「○○大学 特徴」のような、学校名と関心領域を組み合わせた検索です。この「深掘り検索」の着地点となるのが学科ページです。「何を学べるのか」「なぜこの大学なのか」という問いに即答できなければ、受験生は他校へ流れてしまいます。

学科ページで志願者の心を動かすには、「頭で納得させる」アプローチと「感覚で決断させる」アプローチの両方が欠かせません。この2つの方向性を、以下の3つの軸(実績/変化のストーリー/疑似体験)に落とし込んで設計していきましょう。

情報の軸 受験生の欲しい情報 コンテンツ例
実績データで信頼を得る 「就職率は?資格は取れる?他校と比べてどう?」数字と実績で比較・判断したい 就職率・求人社数・資格合格率・進路先
変化のストーリーで共感を生む 「入学したら自分はどう変わる?将来どんな仕事に就ける?」入学前後の変化を時系列で想像したい 在学生・卒業生インタビュー(入学前→在学→卒業後)、先生×学生対談
疑似体験で「自分ごと」にする 「実際の授業は楽しい?自分に向いている?毎日の生活はどんな感じ?」等身大で自分をその場に投影したい 授業ダイジェスト動画・在学生の一日・時間割・施設写真

ここで特に差がつくのが、3つ目の「疑似体験」です。授業のダイジェスト動画や在学生の一日は、来校前から学びを体感させる絶好のコンテンツとなります。

近年は「Webサイトを見ること自体が、オープンキャンパスの一部」という認識も広まっています。来校前にデジタル上で学びを疑似体験できる学科ページは、それだけで受験生の志望度を一段階引き上げる力を持っています。

ターゲット別にナビゲーションを用意する

大学サイトは情報量が多く、構造が複雑になりがちです。まずは「受験生向け」「保護者向け」「在学生向け」といった入口を整理し、各ユーザーが求める情報へ最短でたどり着けるナビゲーションを整えましょう。

本来、受験生は「学び」を知り、学科ページを経てオープンキャンパス予約や資料請求へ進むのが理想的な流れです。しかし、検索や広告から特定の学科ページへ直接訪れる受験生も多いため、どのページに着地しても学びの魅力が伝わり、次のアクションへスムーズにつながる設計が不可欠です。

こうして整えた導線が正しく機能しているかは、Googleアナリティクスやヒートマップツールで可視化できます。もし遷移数は多いのにエンゲージメント率やスクロール率が低ければ、コンテンツがユーザーの期待に応えられていないサインかもしれません。

設計して終わりにするのではなく、実際の動きをデータで検証し、改善を繰り返すことこそが「選ばれるサイト」への近道となります。

媒体をまたいでクリエイティブ・訴求を統一する

Webサイトや広告、SNS、パンフレットといった媒体を別々の担当や会社で制作すると、トーンやメッセージにズレが生じやすくなります。しかし、受験生にとってこれらはすべて「同じ学校」からの情報です。媒体ごとに印象が異なれば信頼を損なうだけでなく、ブランドとして記憶に残ることもありません。

まずはキービジュアルやキャッチコピー、デザインルールを定義し、一貫した運用体制を整えましょう。媒体を越えて世界観を統一することで、「この学校といえばこのイメージ」という確固たる認知が育まれます。

もし制作依頼先が分かれている場合は、全体を俯瞰してブランドを管理できるパートナーを立てるのが有効です。すべての接点で一貫したメッセージを届けることが、集客で得た関心を、入学後も揺るがない「学校への確かな印象」として深く刻むことにつながります。

持続可能な大学集客を実現するロードマップと予算管理

集客は単発の施策ではなく、継続的な仕組みづくりが成果を左右します。最後に、計画の立て方と予算の考え方を整理します。

現状分析から目標設定(KPI)までの具体的な4ステップ

何から始めるか迷ったら、次の4ステップがおすすめです。

ステップ1:現状を可視化する

感覚論ではなく、数字に基づいて現状を捉えることが不可欠です。まずはGoogle AnalyticsとGoogle Search Consoleで、どんなワードで検索されているか、どのページが入口になり、どこでユーザーが離脱しているのかを把握しましょう。あわせてMicrosoft Clarityなどのヒートマップツールを活用すれば、クリックの有無やスクロール位置といった「人の動き」まで視覚的に理解できます。

なお、Google Analyticsの標準計測では取得できないデータもあるため、事前に計測環境を整えておくことが重要です。

ステップ2:課題に優先順位をつける

洗い出した課題は、「影響の大きさ」と「着手のしやすさ」で整理します。「フォーム項目を減らす」「申し込みボタンを目立たせる」といった、効果が大きく即効性のある施策から取り組めば、最短で成果に期待できます。小さな成功を数字で示せれば、次なる大きな投資の判断もスムーズになるはずです。

ステップ3:KPI(目標指標)を決める

資料請求数・オープンキャンパス申し込み数・主要ページのコンバージョン率など、追う指標を具体的に決めます。「訪問者数を増やす」という漠然とした目標より、「オープンキャンパス申し込み数を前年比20%増やす」という数値目標のほうが、施策の判断がしやすくなります。

また、最終成果(コンバージョン)に至る手前の中間指標も重要です。「学科ページ到達数」や「フォーム到達率」など、プロセスを追う仕組みを作れば、どこで問題が起きているか即座に判断できます。

ステップ4:施策を年間計画に落とし込む

季節性を踏まえ、いつ何を強化するかをカレンダーに落とします。夏のオープンキャンパス前には告知広告を強化し、冬の出願期にはオウンドメディアとLINE配信を軸にする、といった組み立てです。

重要なのは、施策と計測をセットで考え、「仮説→実行→検証」のサイクルを回すことです。計画通りに進めること自体が目的ではなく、数字の変化を見ながら柔軟に修正を繰り返すことこそが、長期的な成果につながります。

費用対効果を高める予算配分と外部パートナーとの連携

大学広報の予算と人員には限りがあります。大規模なリニューアルを急ぐ必要はなく、まずは少ない予算で実践できる「ユーザーへの細かな配慮」から始めるのが現実的な戦略です。下表のような小さな改善も、積み重ねることで着実に成果へと結びつきます。

改善項目 目的・ねらい 期待できる効果
申し込み・資料請求ボタンの色・位置・文言の見直し 申し込みページへの流入を高める 申し込み・クリック率の向上
フォーム入力項目の整理 入力の手間を減らし完了率を高める フォーム完了率の向上
ファーストビューの情報整理 第一印象を改善し直帰を防ぐ 直帰率の低下・滞在時間の延長
画像の圧縮・遅延読み込み 表示速度を上げる 表示速度の改善・SEO評価向上
学科ページの見出し・導線整理 回遊(学びの理解)を強める 回遊率向上・資料請求数の増加
オープンキャンパスのカレンダー・絞り込み追加 予約のしやすさを上げる オープンキャンパス申し込み率の向上
内部リンクの追加・最適化 回遊と検索評価を高める 回遊性向上・検索評価の改善

こうした改善で小さな成功体験を積み、成果を数値で示せれば、次の大きな投資への判断もスムーズになるはずです。また、中長期で資産となるコンテンツSEOと即効性のある広告を組み合わせることで、費用対効果はさらに高まります。

SEO設計やUX改修といった専門性の高い領域は、外部パートナーと連携するのも賢い選択です。自校にしか作れないコンテンツ制作という核の部分に、内部リソースを集中させましょう。

【関連記事】大学サイトの制作コストと予算案作成のコツを解説!費用対効果を最大化する7つの方法

まとめ|今日から始める大学集客の改善ステップ

大学集客を成功に導くためには、単一の施策に頼るのではなく、複数の手段を組み合わせた戦略的なアプローチが求められます。

本記事でお伝えした取り組みの要点をまとめると、以下の3点に集約されます。

  • 自校の強みを軸にしたWeb施策の連動: 記事内で紹介した8つの施策の役割を理解し、組み合わせて活用する
  • 検討フェーズや季節に応じた展開: 夏は広告でリーチを広げ、秋はオーガニック流入で深く読み込ませる
  • 着地ページ(UX)の品質改善: 優れた集客施策も、受け皿となるサイトの品質が伴ってこそ成果につながる

とくに3点目の「サイトの品質改善」は、すべての施策の成果を左右する重要な土台となります。まずはアクセス解析ツールを活用して現状を分析し、学科ページからの導線や、現在のコンバージョン率を確認することから始めてみてください。

「どのページで離脱しているか分からない」「サイトのどこを改善すればいいか迷っている」とお悩みの際は、ぜひ一度私たちにご相談ください。これまで数多くの学校サイト改善に携わってきた経験を活かし、貴校の集客最大化をサポートします。

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少子化が加速している昨今、志願者獲得競争は激化しています。学校独自の個性や強みを明確に打ち出し、他校と差別化していくことが求められています。そして、学生・保護者に向けて正確に素早く情報発信をしていく重要性は、ますます増えるばかりです。学校サイトはそれらニーズを満たすための重要なツールを担っています。

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この記事の著者
犬飼

WRITER犬飼 ディレクター

大学卒業後、Web制作会社にてプロモーションサイトやLPのディレクションに従事。ジーピーオンラインへ入社後は、どんな案件・業務もバランスよく対応できるWebディレクターとして活躍する傍ら、新人育成にも取り組んでいる。

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