こんにちは、ジーピーオンライン のヒサナガです!
人事・採用を担当されている方は「共感採用」や「共感型採用」というワードを昨今耳にすることが増えたのではないでしょうか?
ジーピーオンラインでも、2022年に「共感型採用」を取り入れたところ、内定到達率が277%へ向上しました。この成功要因には、Wantedlyの活用や自社の採用サイトリニューアルがあります。この記事では共感型採用を導入する際の進め方と手順をまとめました。
もくじ
共感型採用とは?
共感型採用は、採用する人材と企業との価値観が一致することを重視する採用方法です。
近年、共感型採用が注目されている理由としては、企業と社員の価値観が一致することが、社員のモチベーションや定着につながることが挙げられます。このような採用方法は、企業と社員双方にとってメリットが多く、長期的な雇用関係の確立に繋がります。
共感型採用が注目される理由
採用活動において、求職者と企業の双方にとってベストな選択をすることは重要です。それには、求職者が自分に合った職場環境で働けるように、企業が適切な採用手法をおこない、働き方に対する価値観の多様化に対応する必要があります。以下に早期離職、内定辞退、採用ミスマッチを防止するための方法を紹介します。
- 早期離職の防止
- 内定辞退の防止
- 採用ミスマッチの防止
- 働き方に対する価値観の多様化
早期離職の防止
早期離職の原因は、入社前の情報収集不足や、実際の職場環境との乖離があるためです。そのため、企業は、以下の点に注意する必要があります。
- 採用活動時に、求職者に対して正確な情報を提供すること
- 入社後のフォローアップをおこない、問題を解決するためのサポートを提供すること
- フィードバックを定期的に行うこと
求職者に対して正確な情報を提供することで、入社前に不安が減り、職場環境との乖離を防ぐことができます。また、入社後のフォローアップやフィードバックの定期的な実施によって、問題を解決し、求職者のモチベーション維持に繋がります。
内定辞退の防止
内定辞退の原因は、内定が出ている他社との比較の末、選ばれなかったというケースや、企業と求職者との情報の非対称性があるケースがあります。そのため、企業は以下の点に注意する必要があります。
- 求職者に対して正確な情報を提供すること
- 面接や選考のフィードバックを早急に行うこと
- 求職者のニーズに合わせた働き方を提供すること
求職者に対して正確な情報を提供することで、企業と求職者との情報の非対称性を解消することができます。また、面接や選考のフィードバックの早急な実施によって、求職者が自分に合った職場環境を選びやすくなります。さらに、求職者のニーズに合わせた働き方を提供することで、内定辞退を防止することができます。
採用ミスマッチの防止
採用ミスマッチの原因は、求職者と企業との間で期待値や目的が異なることがあるためです。そのため企業は以下の点に注意する必要があります。
- 採用活動において求職者に対して自社の文化や価値観を伝えること
- 面接や選考の際に求職者のスキルや適性を把握すること
- 社員が働きやすい環境づくりを行うこと
自社の文化や価値観を明確に伝えることで、求職者と企業との価値観に対するミスマッチを防ぐことができます。また、面接や選考の際に求職者のスキルや適性を把握することで、スキルミスマッチを防止することができます。さらに、社員が働きやすい環境づくりを行うことで、社員の定着率を高めることができます。
働き方に対する価値観の多様化
働き方に対する価値観の多様化は、採用活動に大きな影響を与えています。そのため、企業は以下の点に注意する必要があります。
- 求職者の働き方に対する価値観を把握すること
- 柔軟な働き方を提供すること
- ワークライフバランスの改善を図ること
求職者の働き方に対する価値観を把握することで、採用活動において求職者とのミスマッチを防止することができます。また、柔軟な働き方を提供することで求職者のニーズに合わせた働き方を提供することができます。さらに、ワークライフバランスの改善を図ることで、社員のライフイベントに合わせた働き方が可能になり、定着率を高めることができます。
理念共感型採用との違い
共感型採用と理念共感型採用は、似たような採用方法に見えますが、微妙な違いがあります。理念共感型採用は、企業の理念に共感する人材を採用することを目的としています。一方で、共感型採用は、個人と企業の価値観の一致を重視する採用方法であり、社員のモチベーションや定着につながります。
企業の理念に共感する人材を採用することで、企業は自社のビジョンやミッションを達成することができます。一方で、社員は、自分自身の価値観や経験が企業の価値観や期待値にマッチすることで、自己実現やキャリアアップにつなげることができます。どちらの採用方法を取り入れるにしても、企業が自分たちの文化や理念を明確にし、求職者とのミスマッチを防ぐことが重要です。
共感型採用の進め方
共感型採用を進めるには、以下のステップが必要です。
- 自社の特徴を棚卸しする
- 自社で働くメリット・デメリットを言語化する
- 共感ポイントを盛り込んだコンテンツ設計
- デザインとストーリーテリング
1.自社の特徴を棚卸しする
企業が共感型採用を進めるためには、自社の特徴を棚卸しする必要があります。自社の業界や事業内容、企業理念、社風などを整理し、共感ポイントを見出すことが大切です。
自社の特徴を整理することで、求職者にとって魅力的な企業像をアピールすることができます。また、自社の特徴を把握することで採用活動がスムーズに進むようになります。共感型採用の成功には、企業と求職者の価値観の一致が重要です。企業が自分たちの文化や理念を明確にし、自社の特徴を把握することは、求職者とのミスマッチを防ぐ第一歩となります。
棚卸しをするにあたっては様々な方法があるので、できるだけ多角的に情報を集め、整理することをおすすめします。
- 社員アンケートを実施し、社員の意見をヒアリングする
- 企業としての強み弱み分析を行う
- 競合他社との比較検討を行う
- ブランド価値を分析する
- 顧客からのフィードバックを収集する
- 就業規則や福利厚生制度の整備状況を確認する
- 社内のコミュニケーション環境を確認する
- 中長期経営戦略を確認する
- 新規事業展開の可能性を検討する
2.自社で働くメリット・デメリットを言語化する
企業が求職者に自社で働くメリット・デメリットを伝えることは重要です。自社の特徴を踏まえた上で、求職者が自社で働くことにメリットを感じる理由を明確に伝えることが求められます。
メリット例
- キャリアアップのチャンスが多い
- 自分に合った働き方ができる
- 人間関係が良い
- 主力製品が業界シェアNo1
デメリット例
- 組織の大きさによるスピード感の遅さ
- 福利厚生が整っていない
- 給与水準が競合他社より低い
- 勤務地が最寄り駅から遠い
3.共感ポイントを盛り込んだコンテンツ設計
自社の特徴やメリット・デメリットをもとに、候補者が共感するポイントを設計します。共感ポイントは、自社の特徴やメリット・デメリットを踏まえ、候補者が自分自身の価値観や経験と共感できるポイントを見出すことが求められます。
共感ポイントの分析
求職者が自分自身の価値観や経験と共感できるポイントを設計します。自社の特徴やメリット・デメリットを踏まえ、具体的なエピソードを用いて、ターゲットとなる求職者に訴求します。
新卒採用であれば、直近の新卒入社のメンバーにユーザーインタビューを行ったり、採用ペルソナに近いユーザーを集めてユーザーテストをしたりと共感ポイントを分析することが可能です。共感ポイントが多く設置できると、求職者が自社に興味を持つ機会が増え、応募に繋がる可能性が高くなります。
コンテンツ設計
採用サイトやSNSなどで、共感ポイントを盛り込んだコンテンツを設計します。求職者との共感を生み出すために、共感ポイントを盛り込んだコンテンツを制作することが大切です。求人広告だけでは表現できないコンテンツを、できるだけ多く用意し、透明性の高い情報開示を心がけることがポイントです。
4.デザインとストーリーテリング
共感型採用を成功させるためには、企業の特徴を生かした魅力的なコンテンツ発信が大切です。その際、デザインやストーリーテリングをうまく活用することで、求職者との共感を生み出すことができます。
視覚情報で得られる印象に共感採用は重要な役割を担っています。写真撮影やコピーライティングも含めたクリエイティブ全般に言えることですが、デザインに注力することは、企業の採用ブランディングを強化することにつながります。サイトデザインや求人広告、SNSなどで、企業の特徴を生かしたデザインを施すことで、求職者に親近感を与えることができます。
また、ストーリーテリングを活用することで、企業の魅力を分かりやすく伝えることができます。企業の歴史や成長過程、社員の声、仕事のやりがいなどストーリー仕立てで表現することで、求職者に企業への親近感や興味を持ってもらうことができます。
採用サイトを用いて共感型エントリーを増やす
採用サイトは、共感型採用において非常に重要な役割を担っています。採用サイトは求職者が企業の特徴やメリット・デメリットを知り、自分自身の価値観や経験と共感できるポイントを見出すための場所です。そのため、採用サイトには以下の点に注意して制作する必要があります。
求職者にとって分かりやすい情報開示を心がける
採用サイトには、求職者が知りたい情報を分かりやすく掲載することが求められます。求職者が自社に興味を持つためには、企業の特徴やメリット・デメリットを理解しやすく伝えることが大切です。また、求職者が自分自身の価値観や経験と共感できるポイントを見出しやすいように、共感ポイントを明確に伝えることが求められます。
採用サイトには、以下の情報を掲載することが効果的です。
- 会社について
- 社風・企業文化
- 事業内容・業務内容 - 環境や制度について
- 福利厚生
- ワークライフバランスの取り組み
- 成長できる環境への取り組みやキャリアアップのチャンス
- 働く環境や設備 - 働く人について
- 社員の声・人柄 - 募集要項
- 給与・待遇
- 職務内容
【関連記事】採用サイトのコンテンツを事例で解説!求職者に伝わる企業の見せ方とは
デザインにもこだわる
採用サイトのデザインにもこだわることが大切です。採用サイトは求職者が応募前に企業に接する場所であり、企業の印象を左右する重要な採用ツールです。そのため、気持ちよくサイトを閲覧できるように見やすく、分かりやすくデザインを施すことが求められます。
また、採用サイトには企業のブランディングを強化することもできます。企業のロゴやカラーリング、企業の特徴や印象を表現する魅力的なデザインを採用サイトに取り入れることで、企業のイメージを強化することができます。
SNSや求人広告も活用する
採用サイトで採用ブランディングを進めることと並行して、SNSや求人広告で採用マーケティングを行うことも大切です。採用サイトを制作しただけでは、エントリーにつながりません。 採用活動自体は従来どおり実施し、自社の求人が求職者の目に留まる機会を増やすことで、自社の採用サイトへの流入に繋げる必要があります。採用サイトと共にSNSや求人広告を有効に活用することで、共感型エントリーを増やすことができるでしょう。
【関連記事】採用マーケティングとは?考え方の基本と手法を解説【成功事例も紹介】
採用サイトの重要性
共感型採用は、企業と社員の価値観がマッチすることを重視する採用方法です。共感型採用を進めるには、自社の特徴やメリット・デメリットを明確にし、候補者との共感を生むコンテンツを制作することが大切です。企業と社員双方にメリットがあるこの共感型採用の成功には、採用サイトが重要な役割を担っています。
ジーピーオンラインの採用サイト制作
採用ブランディングと採用マーケティングの視点から制作をおこなう、それがジーピーオンラインの採用サイト制作です。
コンテンツ企画や社員インタビューなどの取材、ライティング、撮影はもちろん、ブランドコンセプト策定やAI チャットボットの導入、SNS運用代行、映像制作など幅広く承ります。採用サイトの重要な要素となる写真は、撮影のディレクションをアートディレクターが担当することも可能です。
など、これまで当社ではたくさんの企業さまの採用サイトを制作してきました。
また、当社においても、オウンドメディアを活用した採用活動にシフトしました。採用力の強化を目的として「驚きでも感動でもなく“ありがとう”を。」をスローガンにリクルートサイトのリニューアルをおこなった結果、書類通過率約3.9倍を実現し、当社の求める人物像とマッチした応募者の割合が上がっています。
人材獲得競争が激化している現代、変化する求職者ニーズを正確に捉え、オウンドメディアでの最適な情報発信と求職者の共感醸成から求職者の母集団形成とマッチング精度の向上を支援します。
WRITERヒサナガ Webマーケーター
2000年より独学でWebサイト制作を経験したのち、2007年にジーピーオンライン入社。ディレクター、総務、広報、人事・採用などさまざまなポジションでの経験を活かし、Webサイト運用やWebマーケティングに関する情報を分かりやすく発信していきます。